【黒夢】『黒と影』2014年1月29日 a
t 日本武道館

取材:山本弘子

 “今日は僕らが解散した日、そして復活した日と同じ1月29日なんですけど、今日で僕らの1.29は終わります。復活した時の黒夢の幻想を追いかけるのは今日で終わりにします”。

 アンコールのMCで清春は意味深なことを口にした。これが黒夢としての最後の武道館公演になると伝えられていた『黒と影』は、彼らの代表作のひとつ「FAKE STAR」で幕を開けた。最新アルバム『黒と影』の楽曲が中心になるのかと思いきや、セットリストはファンが思い出を重ねられるようなベストセレクション的内容。クールネスと熱さを兼ね備えた独特の温度感を持つ清春のヴォーカルとパフォーマンスは会場の空気を支配し、中盤では人時のダイナミックなベースソロも披露され、場内を沸かせた。ライヴはアンコールを含め、約3時間にも及び、3月26日にリリースされる新曲「Reverb」(ゲーム『戦国無双4』のCM曲)も披露。そのすぐ後に先日亡くなった佐久間正英氏がプロデュースした初期の楽曲「棘」「for dear」「Miss MOONLIGHT」が立て続けに演奏された。怒濤の歓声が起こった「少年」から大合唱になった「Like @ Angel」で新たな歴史を刻んだライヴは終了。

 “僕らはふたりで一緒にゼロになります。これからは思い付きで。それは黒夢かもしれないし、そうじゃないかもしれません”と今の心境を語った清春。黒夢メジャーデビュー20周年の日に当たる2月9日には清春と人時の地元、岐阜県のライヴハウスCLUB Gで計3日間にわたってのライヴが行なわれるが、ここが新たな地点となることは間違いないだろう。なお、この日のライヴの模様は、3月16日に『黒夢 20th Special』としてWOWOWで放映される。

セットリスト

  1. FAKE STAR
  2. 13 new ache
  3. I HATE YOUR POP STAR LIFE
  4. SPOON&CAFFEINE
  5. BARTER
  6. 解凍実験
  7. カマキリ
  8. MIND BREAKER
  9. Can’t See Yard
  10. 〜BASS SORO〜(人時)
  11. Gossip
  12. ゲルニカ
  13. アロン
  14. MASTURBATING SMILE
  15. Suck Me!
  16. C.Y.HEAD
  17. CANDY
  18. 後遺症-aftereffect-
  19. Sick
  20. <ENCORE1>
  21. Reverb
  22. For Dear
  23. Miss MOONLIGHT
  24. <ENCORE2>
  25. ミザリー
  26. 少年
  27. <ENCORE3>
  28. Like @ Angel
黒夢 プロフィール

名古屋にて清春(vo)と人時(b)を中心に結成される。インディーズ時代に上京し、ワンマン・ライヴを発売1時間でソールド・アウトさせるなどの話題をふりまき、94年にシングル「For Dear」でメジャー・デビューを飾った。95年に発表したサード・アルバム『feminism』がオリコン・チャート初登場1位を記録。また、同年10月にリリースされた5枚目のシングル「BEAMS」がCMタイアップ曲としてオン・エアされ、清春自身も出演。黒夢の名を世に知らしめる。その後も『FAKE STAR』や『CORKSCREW』といったアルバムが好セールスを記録するとともに、年間100本以上のツアーをこなすライヴ・バンドとしての実績も残す。当初はヴィジュアル系の旗手として若年層に支持されていたが、次第にパンク/ハード・コアを取り入れた曲調と「原宿系パンク」とでもいうべきファッションで、それまでとは毛色の異なるストリート系のファンを獲得。また、バンド初期からみられたダークな詞世界への傾倒は、後期になるとその加速度を増し、清春の怠惰なルックスと吐き捨てるようなヴォーカルとともに確固たる「黒夢サウンド」を形成した。99年2月に突然の活動休止宣言をし、清春はSADS、人時もソロとしての道を歩んでいった。黒夢 オフィシャルHP(アーティスト)
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