【JAPAN NIGHT MOVE WITH THE MUSIC
OF JAPAN 【DAY1】『Yell for Jap
an』】 2014年5月28日 at 国立競技

取材:大庭利恵

 国立競技場最後のイベント『SAYONARA国立競技場 JAPAN NIGHT』、その音楽イベント『JAPAN NIGHT MOVE WITH THE MUSIC OF JAPAN』2デイズの1日目。“Yell for Japan”と題され、“Yell for Japan special band”と名付けられた亀田誠治率いる総々たるメンツとともに9組のミュージシャンがヒットナンバーを披露してくれた。

 スクリーンに58年分の国立競技場の歴史が流され、聖火台に火が灯されると、スキマスイッチが「全力少年」の演奏スタートと同時に飛ばされた無数の赤い風船が青空に上っていく中で、5万人を魅了する歌声を披露した。“いよいよ開幕。今日は、アーティストの日本代表が集まってくれました!”という亀田誠治の挨拶の後、“熱くて、信用できる男です”と紹介されたのはファンキー加藤。“僕はいつもDJとかをバックにやってたので、生バンドでジャーンとやるのが夢でした”と、「あとひとつ」と「輝け」の2曲を披露。彼のパフォーマンスに引っ張られ、会場中から力強い拳が上がっているのが印象的だった。

 間髪入れずにイントロが流れ始めるとナオト・インティライミが「Brave」で会場を沸かせる。カラフルなステージの中央で気持ち良さそうに両手を広げながら国立の熱気を感じ、「The World is ours!」でナオトワールドを作り上げてステージを去った。

 続くは、岸谷香。“愛をいっぱい込めて歌います”という挨拶とともにプリンセス プリンセス時代の大ヒット曲「Diamonds」を披露。そんな元気いっぱいのステージを一転させたのは、ゴスペラーズ。村上てつやがメロディーに乗せて伝える“いろんなことへのありがとう”の言葉に続けて歌われた「ひとり」が、陽が暮れた国立競技場をしっとりと染め上げる。“こんな神聖な場所で、ナオト・インティライミは自由すぎる!”と笑いをとった後、「永遠に」を染み入るコーラスワークで胸に刻み込んでくれた。
 たくさんの○がハートになっていくインタールードを挟み、ステージに登場したゆずが「栄光の架け橋」を聴かせる。最高潮に盛り上がった会場に“実は、「栄光の架橋」を1曲やって帰るという予定だったんだ。でも、もう1曲やってもいいですか?”と、彼らのライヴではお馴染みの“イチ、ニー、イチニーサン!”のコール&レスポンスで「夏色」を歌唱。楽しい掛け合いと七色の花火を楽しませてくれた。

 すっかり日も暮れた国立のステージが真っ赤に染まると、斉藤和義の「やさしくなりたい」の印象的なギターフレーズが響く。その圧倒的とも言える存在感に思わず拍手が巻き起こるが、そこは斉藤和義。“いえーい!”とゆるーく、ぬるーく挨拶。客席の一斉に色が変わるペンライトに“それ、会場側で操作してんの? すごいね!”とやりとりしつつ、「歩いて帰ろう」で楽しげな空気を作り出すと、“またねー”と帰っていった。

 続くは、亀田の“ステージに立ったことはないけど、ピッチには立ったことがあると自慢してた、ウカスカジー”という紹介を受け、桜井和寿とGAKU-MCが“盛り上がってるー?”と登場。「勝利の笑みを 君と」でアリーナ席には大きなサッカーボール型の風船が投げ込まれ、新曲「mi-chi」では長いステージの端から端まで全力疾走を見せた。

 大トリは、いきものがかり。“彼らに未来を託したい”という亀田の声に導かれて登場! すっかり日が暮れた会場には、柔らかい風と無数のペンライトの灯りが揺れていた。そして、終演の七色の花火が、この日のライヴの成功を鮮やかに告げたのだった。

セットリスト

  1. 【スキマスイッチ】
  2. 全力少年
  3. 【ファンキー加藤】
  4. あとひとつ
  5. 輝け
  6. 【ナオト・インティライミ】
  7. Brave
  8. The World is Ours!
  9. 【岸谷 香】
  10. Diamonds
  11. 【ゴスペラーズ】
  12. ひとり
  13. 永遠に
  14. 【ゆず】
  15. 栄光の架橋
  16. 夏色
  17. 【斉藤和義】
  18. やさしくなりたい
  19. 歩いて帰ろう
  20. 【ウカスカジー】
  21. 勝利の笑みを 君と
  22. mi-chi
  23. 【いきものがかり】
  24. ありがとう
  25. 風が吹いている
ファンキー加藤 プロフィール

ファンキー・カトウ:2014年2月12日に、ソロデビューシングル「My VOICE」をリリース。オリコンシングル週間ランキング初登場3位を記録、2月14日にはドキュメンタリー映画『ファンキー加藤/My VOICE ~ファンモンから新たな未来へ~』の全国公開もスタートし、ソロデビューを華々しく飾り、現在OA中の2ndシングル「輝け」もオリコンシングル週間ランキング初登場5位と2作連続TOP5入りを記録。そして、ソロデビュー以降、より一層勢いを増したファンキー加藤待望の3rdシングル「太陽」(日本テレビ系『ST赤と白の捜査ファイル』主題歌)が早くも8月20日にリリースが決定しており、翌月の9月3日にはソロ1stアルバムとなる『ONE』のリリースも発表された。今秋、9月19日、20日には日本武道館でのソロ初ワンマンライヴを開催。さらに来年1月からはソロ史上最大規模で行なわれる全国38カ所42公演の全国ホールツアー開催が発表されている。またソロデビューを機に自身の可能性を広げるべく、俳優業への挑戦も発表。ソロアーティスト ファンキー加藤として歩みを止めず精力的に行なっていく。ファンキー加藤 オフィシャルHP
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ナオト・インティライミ プロフィール

1979年8月15日、三重県生まれ、千葉県育ち。中学時代から曲作りを始め、大学生時代には柏市でストリートでライヴを行う。2003年8月より世界29ヵ所を515日間かけて一人で渡り歩き、各地でライヴを行うなど、世界の音楽と文化を体感する“世界一蹴の旅”を経験。帰国後の2005年、ナオト・インティライミ名義で活動をスタートさせる。“インティライミ”とは、南米・インカのケチュア語で“太陽のお祭り”という意味を持つ。ナオト・インティライミとしてのソロ活動の他、Mr.Childrenのツアーにもサポートメンバーとして帯同。2010年4月、メジャーデビューシングル「カーニバる?」をリリースし、翌月の5月に発表した2ndシングル「タカラモノ 〜この声がなくなるまで〜」が累計80万ダウンロードを超えるロングヒットを記録。同年7月に1st アルバム『Shall we travel??』をリリースし、12月には男性ソロシンガーとしては今世紀最速となるメジャーデビュー8ヶ月で開催した日本武道館公演をソールドアウトさせた。2011年5月にリリースした2ndアルバム『ADVENTURE』がオリコン初登場3位にランクインし、2012年4月にリリースした3rdアルバム『風歌キャラバン』は自身初となるオリコン初登場1位を記録。2012年の大晦日には『NHK紅白歌合戦』に出演し、その人懐こいキャラクターとポジティブでポップな楽曲から、まさに“お祭り男”としてお茶の間にも知られる存在となった。公式サイト(レーベル)
公式サイト(アーティスト)

岸谷香 プロフィール

ガールズ・ポップ・バンド、プリンセス・プリンセスのヴォーカルとしてあまりにも有名な奥居香(結婚後、岸谷香に改名)。グループ解散後、ソロ・アーティストの道を歩みはじめる。97年の1stシングル「ハッピーマン」から現在に至るまで、その珠玉のポップ・センスとハスキーなロック・ヴォイスは健在。プリプリの流れを汲むポップ・ロック〜骨太なロックンロール・チューンまで、多彩なアプローチでファンを魅了し続けている。また、他アーティストへの楽曲提供やプロデュースなど、活躍の場は広い。

ゴスペラーズ プロフィール

日本屈指の本格派男性ヴォーカル・グループ。メンバーは村上てつや、黒沢薫、北山陽一、酒井雄二、安岡優の5人から成る。
94年、シングル「Promise」でメジャー・デビューを果たす。以来、マスなジャパニーズ・ポップスとコアなブラック・フレイヴァーを巧妙に交配させた秀作を続々と発表。ハートウォームなコーラス・ワークと親しみやすいキャラクターが話題となり、着実にファン層を拡大していく。01年には、シングル「ひとり」が大ヒットを記録し、一躍トップ・アーティストの仲間入り。以降もハイペースで作品を発表、そのいずれもがメガ・セールスをマークしている。ゴスペラーズ オフィシャルHP(アーティスト)
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ゆず プロフィール

ゆず:1996年3月に結成。横浜、伊勢佐木町を中心に路上ライヴを行なう中、98年6月にリリースした1stシングル「夏色」で脚光を浴び、その後も「栄光の架橋」「虹」とヒット曲を世に送り出す。等身大の視点から投げ掛けられるリアルな歌詞、センチメンタルで清涼感のあるメロディー、それらを包み込む素朴で温もりを帯びた音色で多くのファンを魅了し続けている。ゆず オフィシャルHP
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斉藤和義 プロフィール

サイトウカズヨシ:1966年6月22日(かに座)。出身地:栃木県。血液型:O型。93年8月にシングル「僕の見たビートルズはTVの中」でデビュー。翌94年にリリースされた「歩いて帰ろう」で一気に注目を集める。代表曲である「歌うたいのバラッド」「ウエディング・ソング」「ずっと好きだった」「やさしくなりたい」はさまざまなアーティストやファンに愛される楽曲となっている。自他ともに認めるライヴアーティストであり、弾き語りからバンドスタイルまで表現の幅は広い。また、自らの音楽活動に加え、さまざまなアーティストへの楽曲提供、プロデュース等も積極的に行なっている。また、11年には稀代のドラマー、中村達也とのロックバンド、MANNISH BOYSの活動もスタート。寺岡呼人、奥田⺠生、浜崎貴司、YO-KING、トータス松本と共に結成したカーリングシトーンズの一員としても活動しており、デビュー30周年を迎える23年は、4月に22枚目のオリジナルアルバム『PINEAPPLE』のリリースや全国ツアーの開催など精力的な活動が続いている。斉藤和義 オフィシャルHP

ウカスカジー プロフィール

Mr.Childrenのヴォーカル&ギター、桜井和寿とEAST ENDのラッパー、GAKU-MCという、音楽とサッカーをこよなく愛する2人によって結成されたユニット。『ap bank fes』での共演を通じて知り合った2人が意気投合し、ドイツ FIFAワールドカップ 2006を迎えるにあたってコラボレートが実現することに。2006年5月、“GAKU-MC/桜井和寿(Mr.Children)”名義でシングル「手を出すな!」をリリース。その後、2012年夏に桜井がGAKU-MCに“2014年に開催されるサッカーの国際大会、FIFAワールドカップブラジル大会に向けて「手を出すな!」の2014年ヴァージョンを作ろう!”と話したことがきっかけとなり、お互いのスケジュールの合間を縫ってレコーディングへ。新ユニット“ウカスカジー”の新曲第1弾として「でも、手を出すな!」が、2013年3月に配信される。フットボールを愛してやまない人だけでなく、すべての人の応援ソングにもなる楽曲が好評を博す。2014年6月には、日本サッカー協会公認 サッカー日本代表応援ソング「勝利の笑みを 君と」を含む、待望の1stアルバム『AMIGO』をリリース。ウカスカジー オフィシャルHP
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いきものがかり プロフィール

イキモノガカリ:⼩・中・⾼校と同じ学校に通っていた⽔野良樹と⼭下穂尊が1999年2⽉1⽇に結成。ユニット名は、ふたりの共通点が⼩学校1年⽣の時に⼀緒に⾦⿂に餌をあげる“⽣き物係”をしていたことによる。結成後は地元の厚⽊・海⽼名や⼩⽥急線沿線でカバー曲を中⼼に路上ライヴ活動を始める。99年11⽉3⽇、同級⽣の吉岡くんの紹介で、その1歳下の妹・吉岡聖恵がいきものがかりの路上ライヴにいきなり⾶び⼊り参加。⼩さな頃から歌うことに興味を抱いていた吉岡は、そのままの勢いで加⼊し、いきものがかりは3⼈となった。吉岡という強⼒なヴォーカルを得たあと、地元の厚⽊・海⽼名を中⼼に精⼒的に活動し、ライヴハウスやホールでのワンマンをソールドアウトするようになっていく。2006年3⽉15⽇に「SAKURA」でメジャーデビュー以降、「ありがとう」「YELL」「ブルーバード」「風が吹いている」など、数々のヒット曲を世に送り出す。21年夏をもって2人体制での活動がスタート。2023年5月3日に2人体制となって初となる楽曲「STAR」をリリース。同日に地元・海老名のビナウォークにて開催されたフリーライヴには、8,000名超が訪れるなど大きな話題を集めた。12月13日(水)にはふたり体制初となる自身10枚目のオリジナルアルバム『○』(読み:まる)をリリース。24年には12年ぶりとなる全国ホールツアーを予定している。いきものがかり オフィシャルHP

スキマスイッチ プロフィール

スキマスイッチ:大橋卓弥、常田真太郎のソングライターふたりからなるユニット。1999年結成。2003年にシングル「view」でメジャーデビュー。大橋の温かく包み込むような独特の歌声、それを支える常田の卓越したサウンドクリエイトで「奏(かなで)」「全力少年」など、ヒット曲を次々と生み出している。スキマスイッチ オフィシャルHP

OKMusic編集部

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