【Mary's Blood】『Tour Act1:Coun
tdown to Evolution』2014年10月11日
at 渋谷REX

撮影:Nica Azuma/取材:土屋京輔

 メジャー第一弾アルバム『Countdown to Evolution』を引っ提げて行なわれた東名阪ツアーの最終日。チケットは全会場でソールドアウトとなったが、これは明らかに新作の充実した仕上がりゆえのこと。この日もそんな高い注目度に応えるかのように、勢いにあふれたパフォーマンスが繰り広げられた。

 序盤からアクティブなステージングで、新曲をメインに組んだセットを披露していく。“アルバムにはみなさんと一緒に盛り上がりたい気持ちを込めて、激しい曲を詰め込んだ”(EYE/Vo)というMCがなされる以前に、すでにオーディエンスは、期待をそのまま体現したかのような熱狂的な反応を返しており、双方の昂揚感が融合しながら、場内の一体感は時間経過とともにより強固なものとなっていった。

 中盤に設けられたMARI(Dr)とSAKI(Gu)のソロタイムからの流れも観どころだった。それぞれテクニカルな側面を押し出しつつ、ふたりのセッションパートでは、SLAYERの「Raining Blood」、METALLICAの「Master Of Puppets」の一節も奏でられたが、他のメンバーが戻ってきた際には何とMEGADETHの「Hangar18」をカバー(大阪ではSHOW-YAの「私は嵐」、名古屋では聖飢魔IIの「Heavy Metal Is Dead」を採り上げたそうだ)。生粋のメタルファンであることを楽しく表現していた。

 また、「Coronation Day」を始めとするファストなマテリアルで駆け抜けた、“華麗なる激情”とでも称したくなる後半を経て、アンコールで演奏された「Black★Cat」には、音源同様にLIGHT BRINGERのMao(Key)が客演するというサプライズもあった。

 約2時間のライヴ中、とにかく笑顔が絶えなかった彼女たち。その姿が今回のツアーの成功の証と言っていいだろう。Mary’s Bloodがどんな“進化”を遂げて、“革命”を起こすのか。次なる展開が楽しみになった。

セットリスト

  1. SE Countdown to Evolution
  2. Marionette
  3. XOXO -kiss & hug-
  4. Wings
  5. DEEP-SIX
  6. Voyage
  7. Campanula
  8. I, Lament
  9. Drum Solo〜Guitar Solo(Incl. Raining Blood〜Master Of Puppets)
  10. Hangar18
  11. Paranoid Delusion
  12. Coronation Day
  13. Veronica
  14. Promised Land
  15. <ENCORE>
  16. Black★Cat
  17. Shout the Truth
  18. Burning Blaze
Mary's Blood プロフィール

メアリーズ・ブラッド:2012年より現メンバーで活動を開始。13年春にアメリカ・テキサスで開催された大規模コンベンション『ANIMEMATSURI』にヘッドライナーとして招聘され3,000人の観衆を集めた。14年8月にアルバム『Countdown to Evolution』でメジャーデビュー。キャッチーでポップなメロディーと、激しくヘヴィな演奏を持ち味とする本格派ガールズメタルバンド。Mary's Blood オフィシャルHP

OKMusic編集部

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