【吉井和哉】『Kazuya Yoshii Begin
ning & The End』2015年12月28日 at
日本武道館
カバー中心でリラックスムードだった去年とは一転、1曲目の「恋の花」はペダルスティール、篠笛、パーカッションを入れた編成で幽玄にスタートするなど、かなり作り込まれたライヴに思わず息を呑む。「PHOENIX」をワンコーラス歌い終えると、吉井和哉の“ブドーカン!”という掛け声を合図に赤の照明が激しくフラッシュ! まさに不死鳥のようにロックヴォーカリストの凄みを解き放つ、素晴らしい滑り出しとなった。
恒例の年末日本武道館と言えど、今回はやはりスペシャル。鉄壁のナポリタンズに盟友ジュリアン・コリエルを加えたツインギターバンドの深みあり、ファン投票を踏まえたセットリストありで、始まってみればYOSHII LOVINSON時代のナンバーもふんだんに、内省的なまどろんだ世界観を展開していく。すなわち、吉井の言う“ソロでやりたかった、洋楽と東洋が混ざった感じ”である。“盛り上がる曲は少ないです! もともと少ないんです!!”なんて前置きで自虐しつつも、演奏を重ねるにつれて結果としてボルテージが増しまくる会場。いつも観ているファンはきっと、こういう吉井和哉に悩殺されたかったのではないか。時折、サイドクロスに映し出される彼のシルエットもたまらなくカッコ良い。
「TALI」では“幸せになるんだよ~!”と、そして「FLOWER」では“自分を愛してね!”と叫んで感傷的な気分も振りまいては、心のひだに深く染みわたるステージを繰り広げた吉井。“Beginning & The End”を経て、向かう先は果たして? 今年は50歳。ロックスターとしてますます突き進んでほしい。
恒例の年末日本武道館と言えど、今回はやはりスペシャル。鉄壁のナポリタンズに盟友ジュリアン・コリエルを加えたツインギターバンドの深みあり、ファン投票を踏まえたセットリストありで、始まってみればYOSHII LOVINSON時代のナンバーもふんだんに、内省的なまどろんだ世界観を展開していく。すなわち、吉井の言う“ソロでやりたかった、洋楽と東洋が混ざった感じ”である。“盛り上がる曲は少ないです! もともと少ないんです!!”なんて前置きで自虐しつつも、演奏を重ねるにつれて結果としてボルテージが増しまくる会場。いつも観ているファンはきっと、こういう吉井和哉に悩殺されたかったのではないか。時折、サイドクロスに映し出される彼のシルエットもたまらなくカッコ良い。
「TALI」では“幸せになるんだよ~!”と、そして「FLOWER」では“自分を愛してね!”と叫んで感傷的な気分も振りまいては、心のひだに深く染みわたるステージを繰り広げた吉井。“Beginning & The End”を経て、向かう先は果たして? 今年は50歳。ロックスターとしてますます突き進んでほしい。
アーティスト