取材:ジャガー
バンドらしく、自分たちのカラーになっ
てきた
平均年齢20歳という、まだ表情にあどけなさの残るSUPER BEAVER。ライヴを観るたびにステップアップしていく、その吸収の良さに驚かされる。1stミニアルバム『日常』から約1年振りのリリースとなる本作は、そんな彼らの成長を感じずにはいられない。
「“今までとは違う自分たち”を出したかった。とにかくチャレンジする感じで曲を作っていきましたね。大きな外枠としては、バリエーションを豊かにしたいっていうのと、通してガーって聴けるライヴ感…勢いのある作品にしたいっていうのがありました」(柳沢)
確かに、ソリッドでかつエモーショナルな「道標」で始まる全7曲に、今まで抱いていた彼らへの印象が覆えされた。特に、スカ要素を取り入れた軽快なナンバー「天気予報」に驚かされた。
「個人的に、メロコアとかスカパンクっていうのを中学・高校で聴いてたので、まったく馴染みがなかったわけではなかったんです。けど、“これがSUPER BEAVERなんだ”って勝手な決めつけが自分の中にあって…今回はそういうのを取っ払えたので、わりと抵抗なくスカ要素を入れてみました」(柳沢)
「最初の時点で、いろんなアプローチから攻めてみようっていうのがあったので、楽しくみんなで意見を出し合いながら詰めていけたんじゃないかな」(渋谷)
バンドアンサンブルに関しても緻密に練られ、さらに奥行きが出て際立ったように思う。
「アルバムのために曲を作っていったので、結構最近できた曲が多くて。そうすると、やっぱりアレンジとか、自分たち勉強してきたんだなっていう印象はありましたね」(藤原)
「苦労はしてないですけど、アイデアを形にするための努力はしました」(上杉)
今の彼らは自信に満ちている。そこには何かきっかけがあったのだろうか。
「柳沢はデモをメロディーとギターで簡単にコードをのっけただけっていう状態で持ってくるんです。ある程度は雰囲気もあって」(上杉)
「それを上杉と合わせていくんですけど、雰囲気を時たまぶっ壊しました(笑)」(藤原)
「柳沢のデモの雰囲気を忠実に再現するだけじゃなくて、ぶっ壊す時はぶっ壊す。ヴォーカルもそういう演奏の上にできていったものだから、今回はすごいバンドらしい。善くも悪くも柳沢カラーが強かったのが、徐々にSUPER BEAVERのカラーになってきているかなって。彼が作ってきたものに対して、さらに手を加えていくことができるようになったっていうのが強みになりましたね」(上杉)
東京出身4人組ロックバンド。メジャーデビューから自主レーベル設立まで様々な経験をしつつも、 [NOiD]に所属してから人気が再熱。2018年4月30日には、日本武道館での単独公演を開催し、即完売で約10,000人を魅了した。同年6月30日には2年ぶりとなるフルアルバム「歓声前夜」をリリースし、過去最高のセールスを記録。ツアーも全公演即日完売。インディーズバンドながら、カンテレ・フジテレビ系10月連続ドラマ「僕らは奇跡でできている」の主題歌に「予感」が抜擢。2019年3月よりバンド初となるホール公演を含む全国ツアーを開催し、全公演ソールドアウトを記録。2019 年11 月には、神戸ワールド記念ホール 2Days と2020 年1 月に国立代々木競技場第一体育館でのワンマン公演も即完売。4月8日にメジャー再契約を表明し、ニューシングル「ハイライト / ひとりで生きていたならば」のリリースを発表。2020 年9 月からはライブハウス、ホールをワンマンで周り、さらに仙台ゼビオアリーナ2Days、大阪城ホール、日本ガイシホールとアリーナ公演も決定。12 月にはツアーファイナルとして横浜アリーナ2Daysを控えている。今最も注目のロックバンド。SUPER BEAVER オフィシャルHP