【宇宙戦隊NOIZ】
取材:フジジュン
音楽で世界が平和にできると本気で思っ
てます
10年の下積みを経て(笑)、遂にワールドデビューですね。現在の心境を聞かせてください。
やっとスタート地点に立てたかなって。地球の平和を守ると言いながら、日本での活動ばかりでしたから。ここからやっと、世界を視野に入れた活動ができるのかなって。
“世界を視野に入れた活動”というのは、やはり以前から意識されていたのですか?
地球の平和を守るっていうのも、最初はシャレで始めたんですけど、“引きこもって外に出れなかったけど、宇宙戦隊NOIZを聴いて外に出れるようになった”とか前向きなお手紙をいただいたりする中で、本気で音楽は世界を平和にできるんじゃないかと思うようになってきたんですよね。
そんな宇宙戦隊NOIZのデビューアルバムは、インディーズ時代の集大成とも言えるベスト盤なんですよね。
はい。今までアルバム5枚出していて。その中で僕らをより分かってもらうために厳選した14曲、プラス新曲なんですけど。今まで好きでいてくれた人が納得してくれて、始めて聴く人が僕らを理解しやすいイメージで作った感じです。
改めて過去音源を聴いて感じるバンドの歴史って?
一番古い曲は『CHROMOSOME SIX』になるんですけど、当時はどのバンドよりもデッカい音でありたいって気持ちがあって、音源的にもかなりブッ込んだ、とにかく音の壁が迫ってくるような音像にしていたんですね。でも、今の音はブッ込んでいながらも細かい音にまでこだわって、世界観が広がるような音作りになっているので、そんなところにも歴史を感じますね。
僕が今作を聴いて改めて思ったのは、勢いのある曲が多いですけど、歌っていることって実はすごくセンチだったり、シリアスだなと。歌詞を書く上での変化はありました?
やっぱり、隊員(ファン)の子と一緒に成長してこれたのかな…っていう感はありましたね。感謝の手紙ひとつにも僕らは元気付けられているし、僕らの音楽で人を助けることができているんだって思うようになって意識も高まってきたし。
ある種、使命感みたいなものも生まれてきたんですかね。
ラジオ番組に出演した時、“フィリピンの貧しい家庭では、歯ブラシを買うお金がなくて虫歯になってしまい、子供のうちに永久歯を抜かなきゃいけない現実があります。地球を守る宇宙戦隊NOIZさん、助けてください”って言われて、勢いで“はい”って答えてしまったんですけど、隊員のおかげで歯ブラシが1万2000本集まり、フィリピンまで届けに行ったことがあるんですよ。そこで音楽で笑顔になる子供たちを見て、また“音楽で世界を平和にできる!”って本気で思えましたね。最初は無責任に言っていた言葉なんですけど、隊員とともに成長して、マジになってきちゃったんですよ。もともと“宇宙戦隊”っていうコンセプトも呑んだ席で面白いって思って勢いで決まった話ですし。僕ら、そんなのばっかりです(笑)
その時は10年も続くと思わなかったでしょうね(笑)。
もって2~3年かなって(笑)
(笑)。メジャーでもぜひ、いろいろと驚かせてください!
今まで誰もできなかったような、振り切ったことができるのが僕らだと思うので、そういうことをどんどんやっていきたいですね。今回のベスト盤でもDVDの特典映像で、僕が42.195kmを走るって企画をやってるんですよ。マラソンなんか全然やったことないんですけど(笑)