【ギルガメッシュ】この1枚だけでも
ギルガメッシュが分かればいい

2009年3枚連続シングルリリースの第3弾となる本作は、力強い彼ららしいバラード! バンドとしても分岐点に立ったことにより、リアルな心情を吐露した一枚だ。
取材:ジャガー

先日ファイナルを迎えたツアー『SUMMER EVOLUTION』でも披露された「crying rain」は、ギルガメッシュの世界観を強く見せてくれるバラードですね。

Яyo
第3弾目ということで、1作目「ALIVE」や2作目「BORDER」の勢いがあるものとは違ったアプローチをしようと口にせずともメンバー内で決まってたというか。弐さんが作曲をし、そこからみんなで手を加えていきました。
勢いのある感じで通すのもいいかなとも思ったんですけど、単純にバラードを書きたくて。バラードにもいろいろあるけど、今回はしっとり聴けるものより、力強いものを。まさに「crying rain」のような感情を出せるバラードにしたかったんです。
Яyo
第一印象でドラマティックな曲だなと。そこはうちのヴォーカルさんにうんと表現してもらおうと思いましたね。

“雨”というワードが、歌詞とタイトルに使われていますが、曲を聴いてのインスピレーションで?

左迅
冒頭からバックで鳴っているギターが雨の降る音のように感じたので、雨を軸に書こうと思いました。内容としては、雨が自分たちの作り上げてきたものを流してしまうけど、それに負けずに頑張るという強い想いを表現しています。ちょうど、この歌詞を書く時期に今までのスタッフと決別したりして悩んでいて、バンドの分岐点だったんですね。そんな時にこういうバラードがきたんで、力強さに乗せて今の心境で感じていることを歌えば、ドラマティックさも膨らんでいくんじゃないかなと。
Яyo
曲的にはプリプロの段階で“こういうものになるな”って見えてたんで、逆にそれをきれいに再現しようとしましたね。

そういうバラードに続く2曲目が、ライヴ感全開の「S.T.F.U.」と(笑)。

Яyo
この1枚だけでもギルガメッシュが分かればいいかなって。リリースの度にそうなんですけど、個人的な裏テーマでもあって。誰がどの作品でギルガメッシュを知るか分からないので、自分たちがどういうバンドなのかを示そうとすると自然とこうなりました。ツアーファイナルでこの曲も初披露だったんですけど、いきなりやったもんだから観客みんな探り探りでね。
左迅
“こんな曲あったっけ!?”って(笑)。
Яyo
そうやって探ってくれるのも面白いけどね。この曲は、駆け抜けるだけで終わってほしかったので、見事に駆け抜けるだけで終わってくれましたね。ちょっと勢いを付けるための駆け抜ける曲がなかったので、曲も短いし、曲調も跳ね上がる感じなので、あえて狙ってやってみました。

通常盤に収録されている「NITRO’09」は?

Яyo
こいつはもう…ファイアな感じですね(笑)。久々なんですよ、こういう分かりやすいディスコビートで、聴いてるだけでもリズムに乗れるのって。やっぱり、ライヴで盛り上がってほしいし。分かりやすく、乗りやすく。

シングルだと物足りないかもと思ったのですが、逆にボリューム満点な一枚でした。

Яyo
バランスがいいからじゃないかな。初めて完全セルフの作品でもあって、録りからミックスまでマスタリングのギリギリまで微調整しているので、曲に愛着が沸きましたね。
セルフもそうだし、他にもいろいろチャレンジはしたんですけど、軸はブレてないなって。今作を聴いて、僕らの過去の楽曲を掘り下げてもらえたら、今の楽曲に至った経緯も分かって面白いと思うので、昔も今も同じぐらい聴いてほしいですね。
「crying rain」2009年10月07日発売DANGER CRUE RECORDS
    • 【初回限定盤(DVD付)】
    • XNDC-30030/B 1890円
    • 【通常盤】
    • XNDC-30031 1260円
ギルガメッシュ プロフィール

04年3月に、左迅(サトシ)(vo)、弐〜ニィ〜(g)、愁〜shuU〜(b)、Яyo(リョウ)(dr)の4人で現在の道を歩み始める。08年1月に初のヨーロッパ・ツアーを行い、『stupid tour '08』と銘打たれた国内ツアーと合わせて全38公演を敢行。08年11月からスタートした『“CRAZY TOUR 08-09”IN JAPAN』では、日本全国47都道府県を駆け抜け、ファイナルの渋谷AXでは超満員のファンの前でギルガメッシュ=ライヴ・バンドの名前に相応しい最高のパフォーマンスを披露した。その後、『CRAZY TOUR』はアメリカやヨーロッパにも及び、2度目となるヨーロッパ・ツアーでは7ヶ国で約7,000人ものファンを魅了した。

そして度重なる作品リリースは、ライヴのためにあると言っても過言では無い。彼らの楽曲リリースとライヴ開催はイコールで繋がっているのだ。06年9月に1stフル・アルバム『13's reborn』、07年12月に2ndアルバム『Girugamesh』、08年11月3rdアルバム『MUSIC』と立て続けにアルバム形態のみを発表。09年には彼ら最大の魅力と言えるライヴを収録したライヴDVD『CRAZY CRAZY CRAZY』をリリース。様々なジャンルの要素を融合させ、ギルガメッシュ独自のスタイルを確立している彼らは、まさに世界標準となり各国で高い支持を得ている。ギルガメッシュ オフィシャルHP
ギルガメッシュ オフィシャルTwitter
Facebook
ギルガメッシュ オフィシャルブログ
Wikipedia

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」