【Sunya】
取材:土屋恵介
Sunyaさんは小さい頃から音楽好きだったのですか?
はい。4つ上のお姉ちゃんがクラブDJをやっていて、その影響でブラックミュージックが好きになりましたね。
15歳から音楽活動を始め、17歳の時にはその才能が認められてイギリスに渡ったそうですね。
“武者修行”って感じの、いい経験ができました。日本に帰国してからは、その経験を生かしてクラブやライヴハウスで歌うようになりました。
アーティストとして、どういった音楽を目指そうと?
最初にやり始めたのはR&Bでしたけど、海外に出て、自分はR&Bじゃないと。“ベイべ~”って言葉が似合わない男だって気付かされたからなんですが(笑)。そこから、“自分の音楽には何が大切なのか?”を考えていったら、歌詞だと思ったんです。自分の真骨頂、前向きソングをやりたくてどんどん楽曲を作り出しました。
前向きソングを作るのは、自分が前向きになりたいという気持ちから?
そうです(笑)。自分が前向きじゃないので、僕の歌詞には絶対弱さが入ってますね。あと、欠点を克服したいっていう僕の現在進行形の思いも含まれています。
サウンド面では、どのようなこだわりがあるのですか?
跳ねたビートって、聴いててワクワクしますよね。前作『雨上がり』、本作『Destination』にも、それが入ってます。ポジティブソングは、気分が上がるようにって作っているので。
今話に上がりました2ndシングル「Destination」は、目標に向かって何度でもチャレンジしようという歌詞を、温かいメロディーで歌うミッドチューンですね。
自分は浮き沈みが激しい性格で、落ちた時の自分をどう励ませるかっていうので書いたのがデビュー曲の『雨上がり』だったんです。今、大阪から上京して1年4カ月ですけど、『雨上がり』とともに引っ越してきて、次の前向きソングの代表曲を作りたいと思って、東京に来て4カ月くらいの時にできた曲です。僕自身、都会の波に吸い込まれそうになった時があったんですよ。同じ状況の人っていっぱいいると思うし、そういう人の背中を押せる応援ソングになったらいいなと思ってます。
歌詞の中で特に伝えたかったポイントは?
最近、“生きていることがしんどくなった”と言っている女の子をテレビで見たんです。人間って簡単に死んじゃえるけど、ちゃんと夢を持って頑張ってる人もいる。辛いと思ってる人に対して、生きてることのありがたさ伝えたくて。“生きてる 笑える 当たり前だと思うことでも 幸せなんだと分かった”って言いたくて最後に書いたんです。
日々大変なことはあるけど、それは誰にでもあることだし、乗り越えるのが難しくても頑張ってほしいと。
そうですね。僕も日頃いろんなアーティストと比べられるんです。いろんな意見も言われるけど、心の中では“俺は俺やねん”って思うんです。それってどんな仕事でもありますよね。寿司屋でバイトしてた時も、“彼はビールケース5個運べるけど、Sunyaくんは2個しか運べないね”って言われたり(笑)。でも、“俺は俺なりに頑張ってるよ”って。僕は僕、私は私、自分の色だけはなくしてほしくない、個性を大事にしてほしいなってすごく思います。
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