取材:榑林史章

結成からわずか3年でここまで! 急成長ですね。

HARUNA
まだまだ全然。でも、ホント自分たちではそういうことって分からなくて。ライヴで悔しい想いをするたびに、次はそれを修正して…の繰り返しで。挫折しかけたこともあったけど、夢があったし、4人で音を鳴らすのが楽しかった。みんなで協力したからこそ、ここまでやって来れたんだって思います。
TOMOMI
ファンの声もすごい後押しになりましたよ。ファンの子から“TOMOMIのベースが好きや”とか言葉をもらうたびに、“こんなんで落ち込んどったらあかん!”って思ってやってきて。
MAMI
私は初レコーディングの時、プレッシャーで上手く弾けなくて、ご飯が喉を通らないほど悔しくて泣いたことがあって。それは「スペースレンジャー」なんだけど、アルバムにはその時のまま入ってます。今は前よりも、この曲が弾きたいとか、楽器の勉強したいって気持ちが強くて。でも、それがプレッシャーになる時もある。そういう時に当時の音源を聴くと、“ここで負けてちゃいけない!”って、いい感じでテンションが上がる!
RINA
振り返ってみると3年間ホント一瞬やった。でも、その一瞬の間にこんなに楽器が好きになって、自分の中でバンドの存在感がこんなに大きくなるなんて、想像もしてなかった。辞めたいと思った時もみんなに助けられたし。助け合って、誰ひとり欠けたらあかんって、今すごく実感してる。こんなに大事なものを見つけれて、ホンマに良かった。

そうして完成したアルバム『BEST★SCANDAL』。MAMIさん作詞の「Ring!Ring!Ring!」は、オールドなロックンロールのちょっとコミカルな歌で、しかもMAMIさんヴォーカルですね。

MAMI
デモをいただいた時、みんなから“歌ってみたら?”って言われて、自分の挑戦にもなるし面白いと思って。それで、どうせなら自分で作詞もしたいなと。歌詞はツンデレです(笑)。

実体験から書いたとか?

MAMI
じゃないですよ! 妄想ありつつ、でも女の子はみんなこういう部分持ってるんじゃないかなって思うし。

RINAさん作詞の「キミと夜と涙」は、ポップなサウンドの別れの歌になっていますが、元気なキャラとのギャップがすごいなと。

RINA
歌詞は普段のイメージと違うって、よく言われるんですよね。歌詞ってたぶん、普段は表に出ない内面が出るんじゃないかなって。だから、歌詞で新しい自分を発見するみたいな。これは、好きやけどその人とサヨナラしなきゃいけない、そういう恋愛もあるんじゃないかなって思って書いてます。きっと恋愛したらこういう自分もいるんやろうなって妄想して。

TOMOMIさんの場合は、「DOLL」など激しいものが多いですね。

TOMOMI
「DOLL」はメジャーデビューが決まった頃の、それまでと違うもどかしさとか怒りがああいう歌詞になりました。曲のイメージとかで、この子はこうなんかなって書いていくと、そうなっちゃうんですよね。

あと、疾走感のあるストレートなロックの「ひとつだけ」は、歌詞にメッセージ性がある曲ですね。

HARUNA
私、内に入りやすい性格で、急に孤独になったり、悲しくなったり。そういう自分に対する励ましの意味もあるんです。みんなにもそういうことってあると思うんだけど、そうなった時に家族や友達、夢とか、何かひとつ信じれるものがあれば、きっとそこから抜け出せる。私にはバンドのみんながいてくれるから、すごく救われているなって思って書きました。

シングル「夢見るつばさ」はHillbilly Bopsのリニューアルカバーですが。

HARUNA
事務所の方に聴かせていただいて。“夢見る頃を過ぎても”っていう言葉を繰り返すところにも惹かれたし、みんなの夢に向かう気持ちを応援する曲ができたらなと思って歌いました。

なるほど。曲ごとにそれぞれのキャラクターも出ていますね。

RINA
もともと1色に染まるんじゃなくて、みんなのいろんないい部分を出した1枚になったらと思っていたから。
HARUNA
実際にそういうアルバムになりました!

このアルバムをひと言で表現するならば?

HARUNA
“ザ・3年間”みたいな(笑)。
TOMOMI
ひとつひとつ、1曲1曲、ベストを尽くすことをテーマにやって来た3年間で、そういう意味で“BEST★SCANDAL”でもあります。聴いたら、あんなことがあった、こんなことを考えていたって、自分たちでも思い出せる作品。次のアルバムが出せた時に初心を思い返せるような、ホント思い出のアルバムになりましたね。

アルバムのジャケットも面白くてかわいいですね。

MAMI
赤い鼻になってみたり、りんごを頭に乗せてみたりネ。
HARUNA
ノリです。みんなに楽しんでもらいたいと思って。
TOMOMI
スタジオに髭とかメガネとか用意してありましたから。
RINA
りんご乗せて止まってるの、バランスいるんですよ(笑)。

12月には初ワンマンも決定していて、こちらも楽しみですね。

MAMI
今からドキドキ。まだ何も決まってないけど、新曲バンバンやりたいし、みんなと仲良く盛り上がれたらいいですね。
TOMOMI
長いライヴも、お客さん全員がSCANDALを目当てで観に来てくれるのも、何もかもが初めて。もちろん、全会場ベストを尽くします!
RINA
ワンマンやからこそできることをやりたいし、とにかく“今日は面白かったな”って笑ってもらえるライヴにしたい!
HARUNA
楽しんでもらうのが一番。名古屋で観た人が次の大阪も行きたいって思ってくれたりとか、また観たいなって思ってくれるようなライヴをみんなと作れたらいいですね!
SCANDAL プロフィール

06年8月、大阪のヴォーカル&ダンススクールで出会った女子高生4人で結成。メンバーは、HARUNA(vo&g/1988年08月10生まれ)、MAMI(g&vo/1990年05月21生まれ)、TOMOMI(b&vo/1990年05月31生まれ)、RINA(dr&vo/1991年08月21日生まれ)。荒削りでアグレッシヴなバンド・サウンドと、怖いもの知らずに突き抜けるポップなキャラクターをそのままにバンド活動を開始。結成後間もなく、大阪城公園にある通称“城天”でストリート・ライヴを始め、地元・関西のライヴハウスにも出演するようになる。

08年3月、米シアトルで行われたジャパン・カルチャー・フェスティバル『Sakura-Con 2008』に招待され、全米6大都市ツアー敢行を併せて7,000人を越える動員を記録。同年7月にはフランスで開催された『Japan Expo』に10,000人、8月に香港で行われた『第10回アニメコンベンション&ゲームス香港』に参加。8,000人の前でライヴを行い世界音楽大国を股に掛けて注目を浴びる。8月にインディーズ・ミニ・アルバム『YAH!YAH!YAH! HELLO SCANDAL』を発売後、10月には<エピックレコード>よりシングル「DOLL」でメジャー・デビュー。

09年10月に発表したデビュー・アルバム『BEST★SCANDAL』はオリコン週間チャート初登場5位を獲得。年末に行われた『第51回輝く!日本レコード大賞』では新人賞を受賞し、今最も注目されるガールズ・ガレージ・バンドとして大きな話題を集めている。SCANDAL オフィシャルHP(アーティスト)
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