L→R KENTA(Dr)、MOMIKEN(Ba)、IKE(Vo)、ENZEL☆(DJ)、UZ(Gu&Pro)

L→R KENTA(Dr)、MOMIKEN(Ba)、IKE(Vo)、ENZEL☆(DJ)、UZ(Gu&Pro)

【SPYAIR】メジャーのシーンにこうい
うバンドはそういないと思う

ジャンルが細分化されまくった現在の音楽シーンで、そのどのシーンにも楔を打ち込みそうなバンドが登場だ。コアな要素もメジャー感たっぷりに昇華した大迫力のロックチューン「LIAR」で、SPYAIRがいよいよ飛翔!
取材:道明利友

「LIAR」はメジャーデビューに当たって書き下ろした曲のようですけど、どんな心情をそこに込めましたか?

MOMIKEN
インディーズ時代から流れはあるんですけど、こういうラウドなサウンドに対しては、“人生観”的なものを歌詞に書くことが僕は多くて。なよなよした言葉を使ったら、曲自体が弱くなっちゃうし(笑)。だから、「LIAR」のサウンドに対しても、そういうふうに力強いメッセージ性のある言葉をイメージしましたね。
IKE
曲のド頭、“Don’t cry 信じて 君の涙拭えるなら嘘つきにもなる”っていう一文からグッときますよね。例えば、何かで傷付いて、立ち止まってる人がいるとするじゃないですか。その人をもう一度動かしてあげるためには、何かしらの熱量が絶対必要だと思うんですね。で、“LIAR”って、そのまま訳せば“嘘つき”じゃないですか。その人を前にまた一歩踏み出させるためには、要は“やさしい嘘”をついてでも…本当は自分もそんな自信ないけど、自信を持てばいくらでも前に進めるぞ!って。“何でもいいからとりあえず自分を信じてみろよ”っていう意味を込めて、“やさしい嘘をついて背中をポンと押してあげる”、そんな思いで僕はこの曲を捉えてるんですけど。

自分も怖いし、不安だけどリスナーを力付けるためには、その気持ちに“嘘”をついて自分を奮い立たせるというか。ポジティブな意味の“LIAR”ですね。

IKE
そうですね。例えばライヴのステージに立つ時にしても、その時自分がどんな状態であれ、僕は胸を張るし。本当はちょっとキツいけど、お前が元気出してくれるんだったらここだけは“頑張れよ!”って言うよ俺は、みたいな。それはきっと、“やさしい嘘”ですよね。
MOMIKEN
他にも、例えば些細なことでも…風邪ひいて普通なら会社に行けねぇけど、今日の会議は行かなきゃやべぇよみたいな時は、自分に嘘ついてでも、歯くいしばってでも外に出て行こうぜみたいな(笑)。そういうのと一緒で、嘘ついてでも踏ん張らなきゃいけない局面って絶対あると思うんです、誰にでも。だから、この曲は聴いてる人に向かってもいるし、自分自身に対して向かっている曲でもあるんじゃないかなって思ってます。

リスナーにも、自分自身にも向けている力強いメッセージに対するサウンドもすごく力強いですよね。

UZ
そうですね。“これはSPYAIRらしいな!”っていうものが本当にいろいろあって、それは感覚的なところでやってる部分も結構あるんですけど。その中でも、例えば「LIAR」はラウドなリフがまずあって、でも、メロディーはキャッチー。あとは、ノリやすいリズムだったり、サウンド全体もヘヴィにっていうアプローチは意識しましたね。今回のメジャーデビューに向けて何十曲も曲を作ってて、その中でも“SPYAIRのど真ん中”なものを作りたいっていう思いでかたちにしたのがこの曲なんで、そういう自分たちらしいものでデビューできるのがうれしいですね。

“SPYAIRらしさ”は本当にいろいろあるっていうことは、メンバーそれぞれの音楽観もいろいろじゃないかなって気がするんです。ENZEL☆さんにしてもDJだけどダンス系じゃなくて、STORY OF THE YEARとかFACTみたいなロックをフェイバリットな音楽に挙げているのが面白いし。

IKE
“ロックDJ”なんですよね、彼は。
ENZEL☆
うん。だから、クラブはクラブでもライヴに近いDJをやってたんで。“みんなで踊ろうよ!”っていうよりは、なかなか来日しない外タレの曲を爆音でかけて、“思いっきり暴れよーぜ!”って感じでやってたんです(笑)。おしゃれな音楽を聴いてたわけでもなく、ただ単にロックキッズを楽しませる音楽を聴いてたっていう。
KENTA
だから、もう完全にライヴを担当してくれてる人になりますね、彼は。
ENZEL☆
お祭り騒ぎが大好きなんで!(笑)

かなり激しいライヴをやってるみたいですね(笑)。KENTAさんはどんな音楽を聴いているのですか?

KENTA
僕は基本、洋楽しか聴かないです(笑)。けど、その中で唯一聴く邦楽はB’zだったりして。親も好きだったっていうのもあって、音楽に全然興味なかった頃、ドラムを始める前からB’zのCDは持ってたんです。サウンドは素直にカッコ良いなって思うし、メロディーも良いなって思うし。洋楽しか聴かない人間でもそう感じるってことは、あの人たちの音楽はやっぱりそれだけの力があるんじゃないですかね。

SPYAIRの曲も、かなり攻撃的な轟音とキャッチーなメロディーが共存しているっていうところは、洋楽嗜好だったり、コアな要素は持ちつつも、あくまでもJ-POPのシーンで勝負したいっていう意志が汲み取れるというか。

UZ
そうですね。そこは自分たちの味だし、特に日本のメジャーシーンでやってるバンドもそういないと思う。ヘヴィなサウンドはもちろん好きなんですけど、かといってそれをそのままアンダーグラウンドなメロディーで、暗い閉ざされた雰囲気でやるのはあんまり好きじゃなくて。やっぱり、キャッチーで聴きやすいメロディーがすごく好きだったので、すごく自然なかたちでこういう“自分たちのスタイル”ができたんじゃないかと思ってるんです。
「LIAR」2010年08月11日発売Sony Music Associated Records
    • 【初回生産限定盤(DVD付)】
    • AICL-2152〜3 1500円
    • 【通常盤】
    • AICL-2154  1200円
SPYAIR プロフィール

スパイエアー:2005年結成。10年8月にシングル「LIAR」でメジャーデビュー。東京ドームでのステージをバンドの次なる目標に掲げ、新たなるフィールドに挑んでいく、いわば“戦への狼煙上げ”となる第一弾シングル「THIS IS HOW WE ROCK」を16年7月にリリース。同年11月に発表した“戦い”をテーマにした「RAGE OF DUST」はTVアニメ『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第2期OPテーマとして大きな話題を呼び、ロングセールスを記録。17年8月にはオトナの土ドラ『ウツボカズラの夢』主題歌でもある「MIDNIGHT」をリリースした。SPYAIR オフィシャルHP

OKMusic編集部

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