L→R SHIN(MC)、DJ GEORGIA(DJ)、JUN(MC)

L→R SHIN(MC)、DJ GEORGIA(DJ)、JUN(MC)

【CLIFF EDGE】一周して見えたからこ
そ戻れた場所

崖っぷち魂が注入された渾身のアルバムが完成! タイトルが意味するように原点回帰しつつ、次の一歩へ踏み込んだ本作。そんな作品について語るメンバーの言葉の節々からも、メジャー3年目に突入した現在の想いが詰まった一枚であることがうかがえる。
取材:石田博嗣

今年の2月に2ndアルバム『for You』を発表し、その7カ月後に今回の3rdアルバム『Re:BIRTH』がリリースされるのですが、それだけ創作意欲が高かったと?

JUN
シングルだと表現しにくかった…側面だけっていうよりは、いろんな曲を聴いてもらいたかったんですよ。あと、今までの作品と一番違うのは、今回は全曲A面にしたかったんです。曲の原石的なものはたくさんあったんで、スパンは短かったんですけど、ゆとりを持って作ることができましたね。タイトルの“Re:BIRTH”は造語ではあるんですけど、“生まれ変わる”とか“再生”という意味を込めていて…メジャーになって2年間いろんなことを経験させてもらって、そこで一周したからこそ帰れる原点ってあるじゃないですか。ほんと、そのタイトル通りの一枚になったと思います。

インディーズ時代に出した最初のミニアルバムのタイトルも“BIRTH”ですしね。

JUN
まさに“再スタート”という意味合いがありますね。いろんな経験をして、“あっ、こういう時の自分が一番輝いているな”って自分を知ったからこそ、この一枚が生まれたというか。簡単に言ってしまえば、「NO LIMIT ~勇気をキミに~」的な楽曲になってくるんですけどね。
SHIN
期間限定配信で「男女のすれ違ひ」をセルフカバーした時に、JUNの男らしい声ってやっぱりいいなって思ったんですよ。「NO LIMIT ~勇気をキミに~」ってそんな歌いかたを受け継いでいるんです。そういう部分もあれば、制作方法では新しいことにも挑戦していたりして…だから、一周してステージがひとつ上がったということも含めての“Re:BIRTH”になっていると思いますね。

「NO LIMIT ~勇気をキミに~」は登山家の栗城史多さんの応援歌でもあるのですが、最初から応援歌を作ろうとしたのですか? いつもJUNくんがライヴのMCで言っているようなことが歌詞になっていますよね。

JUN
そうですね。「NO LIMIT ~勇気をキミに~」は夢に向かって頑張っている人の背中を押す曲でもあるんですけど、夢を見つけたいんだけど見つからない人にも聴いてもらいたいんですよ。CLIFF EDGEは“こんな俺らでも夢が叶えられるんだ”って背中で見せつつ…綺麗事じゃなくて、そうやって夢や希望を与えていきたいと思っているんですね。栗城さんに惚れたのもそこなんです。栗城さんってエベレストに無酸素で単独登頂するっていう半端じゃないことに挑戦しようとしているにもかかわらず、身長なんて162センチで、もともとはニートだった…本人も廃人のようだったって言うぐらい(笑)。山に登ったきっかけも昔の彼女が山に興味があったからだし。で、そんな栗城さんが“こんな俺でも夢が叶えられる。それを証明するんだ”って言っているんですよ。俺たちと同じことを考えている人がいる、そういう人を応援したいって思ったんです。だから、“栗城さん、頑張れ!”っていう応援歌じゃなくて、同じ気持ちを持っているというところに共感しているので、栗城さんは登山で、俺たちは音楽で、みんなにメッセージするという意味で書いた曲ですね。

あと、「THE ONE feat. ALL LOVE」も印象的でした。アコギ一本でも成立するような曲だし、今までと曲調が違うと思ったら、DJ GEORGIAくんの作曲なんですよね。

DJ GEORGIA
まさに、ギター一本で作った曲です。生のアコギだけっていうのも微妙なので、シンセを入れたんですけど。この曲は“ALL LOVE”っていう初めて実体のない、人じゃないものをフィーチャリングしてみました(笑)。曲の題材っていうのが、俺が中学生の時に悩んでいたことの答えなんですよ。中2ぐらいの思春期の頃って“なんで生まれてきたんだろう?”って真剣に考えるじゃないですか。ほんとに悩んだし、いろんな本も読んだし、親とも話してみたけど分からないっていう。でも、ひとつの答えを出したんですね。地球の歴史を辞書とか辞典に例えると、俺らが生きている時間は数ページしかないんだけど、いろんな人が何万ページもの歴史を作ってきた中で、俺らに引き継がれ、それを今度は次の時代の人に引き渡していくんだろうなって。そのことをどうメッセージするかって考えた時に、“ひとりの人を愛する”っていうことなんだって気付いたんです。何気なく使っている“愛してる”や“好きだよ”って言葉のひとつひとつに愛が含まれていて、その人を愛することが未来を作っていくんだなって。で、そういう愛って年齢に関係ないと思ったんで、下は幼稚園、上は50歳ぐらいの人にコーラスに参加してもらったんですね。栗城さんにもお願いして(笑)。そうやっていろんな人の愛をつなげられたから、“feat. ALL LOVE”にしょうと。

それでこういう壮大なラブソングになったと。でも、こういう曲って今までになかったですよね。

JUN
そうですね。『Re:BIRTH』という原点回帰した一枚のアルバムのラストを飾るのは新しい扉で…しかも、それをDJ GEORGIAが開こうとしていることに意味があるっていうか。CLIFF EDGEってピアノの曲が多いんですけど、この曲はアコギなんで、新たなスタイルが見出せそうだし、貴重な1曲になりましたね。

このアルバムは原点回帰しつつ、新しい一歩を踏み出したという感じですね。

JUN
一周して見えたからこそ戻れた場所って感じですね。
DJ GEORGIA
いろんな意味で“今から”っていうものができたなって。新しい俺たちが出せたし、ここからどんどん変化していきたいとも思うので、その第一歩として感じてもらえればうれしいですね。
SHIN
僕は、みんなで作ったアルバムだって思っているんですよ。栗城さんだけじゃなくて、スタッフも含めて…メジャー3年目になるんですけど、すごくCLIFF EDGEのことを分かってくれているというか。リハーサルとかでも一緒にエーイ!って盛り上がってくれるし(笑)、“ここはもうちょっとこうして~”っていう連携もとれてきているので、みんなで力を合わせて作ったアルバムだなって。

そして、最後にはボーナストラックとして“DJ GEORGIA presents”によるノンストップミックスが収録されているのですが。

DJ GEORGIA
やらせていただきました(笑)。もともと俺はR&Bが好きなんで、リミックスの話をもらった時に、自分の好きなR&Bにスポットを当てて、さらにワンレベル進化させたいと。で、アルバムの流れを崩さずに愛の歌たちを…リリック的にそういう部分を押し出したと。
SHIN
ほんと、エロDJだなって(笑)。今回って全A面って言ってたじゃないですか。だからこそ、見せれなかった部分を見事に見せた10曲目になってるなって。スイートな感じでエロティックな部分や深い部分が見せれているんで、すごくいいリミックスだと思いますね。
『Re:BIRTH』2010年09月08日発売Venus-B/KING RECORDS
    • 初回盤(DVD付)
    • KICS-91610 2300円
    • 通常盤
    • KICS-1610 2000円
CLIFF EDGE プロフィール

クリフエッジ:“崖っぷち”の意味を持つJUN、SHIN、DJ GEORGIAからなるユニット。2008年のメジャーデビュー後、切ないメロディーとメッセージ性にあふれた心揺らす熱い言葉の数々が、多くのリスナーの感動を呼び、数々のヒット作を輩出! 特に11年4月リリースのコンセプトアルバムに収録された「Endless Tears feat. 中村舞子」はレコチョクRBTランキング19日連続1位を獲得し、40万DL超の大ヒットを記録した。CLIFF EDGEオフィシャルサイト
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OKMusic編集部

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