【Dirty Old Men】今の俺らが感じて
いる想いやできることが詰まっている
勝負曲
早くも次回ツアーが決定しているDiry Old Menから届けられたミニアルバムは、これまで以上にライヴを念頭に置いて選曲したという精鋭たちがずらりと並ぶ。ライヴへの意識やモチベーションの高まった、今の彼らを堪能できる。
取材:ジャガー
先日のツアーファイナルで、ステージとフロアの気持ちをひとつにし、観る者の胸を熱くさせたことは記憶に新しい。そんなDirty Old Menからライヴの熱量をそのまま注ぎ込んだミニアルバム『somewhere』が届けられた。
「今年のツアーは手応えが感じられたんで、もう一度年内中にツアーを回りたかったんです。それでアルバムをリリースしたいと。1stアルバムは新曲2曲と旧楽曲のリレコーディングだったんで、今度は新曲を多くみなさんに聴いてもらいたいという感じですね」(山田)
「来年はフルアルバムを出したいので、その足場を固めるというか、次回作につながるようにっていう思いもありました」(野龍)
「常に曲は作っているし、今回は特にライヴで生きてくるような曲を選びながら仕上げていったので、“コレだ!”という狙いはありません。もう全ての曲が、今の俺らが感じている想いやできることの詰まっている勝負曲。今年に入ってから事務所の移籍など、もう本当にいろんなことがあったし…」(高津戸)
「結果、自分の内面も演奏面もひと皮剥けたなと思えるアルバムになりましたね。音の重ね方とかをかなり注意して…どうしたら歌詞を引き立てられるかに神経を使いました。それで見えてきたのが、今まではライヴでできない曲は作らないと考えてたんですが、作品は作品としてライヴとは分けて考えられるようになりました」(山下)
ライヴを意識しているが、激しさだけでなく「泣いてもいいかな」のようにしっとりと聴かせる曲もある。ただ、どんなテイストの楽曲でもバンドサウンドを感じずにいられない。
「単純にバラードとして捉えプレイするとダレるし、かと言ってロック調に激しくしてしまうと歌を殺してしまうので、その狭間を取りつつ、難しいんですが自分のプレイを考えました」(野龍)
「それと、上モノの入れ方で変わると思うんですよ。音の広がりを大切にするよう差し引きしました」(山下)
「音のアタックを出すだけでなく、歌詞を包みこむような弾き方ってことです」(山田)
「歌詞に関しては、常に伝えたいことを真ん中に置いて、自分の気持ちに素直に伝えられるようなストーリー作りをしています。少し前は自分の気持ちをストレートに出すのが恥ずかしくて遠まわしにしていたんですが、最近はかなり自分の気持ちを正直に出せるようになりました」(高津戸)