【MARIA】いろいろ考えながらやって
辿り着いたもの

アコースティックライヴや路上ライヴは行なっていたが、久しく音源のリリースがなかったMARIA。そんな彼女が完成させたニューシングルは、ギターサウンドやロックであることにこだわっていた以前のイメージを、いい意味で裏切ってくれるものだった。
取材:土内 昇

約1年振りの音源が発表されるわけですが、生まれてからの23年が詰っていると語ってくれた1stアルバム『WILL』からの次のステップということは意識されました?

そうですね。もっと早くリリースしたいっていう気持ちもあったんですけど、自分が納得できるものができるまでにすごく時間がかかってしまって。でも、年明けに発表されて、新たなスタートだってところもあるから、そこで新しい一面を見せていけたらなって。

そうやって時間をかけて制作している中で、焦りとかはなかったですか?

ちょっとありました(笑)。“どうにかなるっしょ”っていう性格だったりするんですけど、そうもいかなくなったというか、“本気で頑張らないといけない!”って追い込まれている感じは正直言ってありました。だから、“今日は何をしようか?”って自分から考えて動くようになったし、自分自身がしっかりしないと周りの人もついてきてくれないと思うようになりましたね。誰もが答えを分かってやっているわけじゃないし、落ち込んだことも長い人生の中でいい思い出になると思うんですけど、何も見えない中で闇雲にやるのは根性がないとできないことなので、デビュー当時からあった“絶対に負けない!”っていう気持ちがもっと強くなりました。自分というものをもっとしっかりと持っていたいって。

なるほど。では、「Good bye Good day」についてうかがいたいと思います。この曲は渡辺泰司さんの提供曲なのですが、最初に聴いた時の印象は?

明るい曲だなっていう印象があったし、サビが壮大なので合唱っぽいイメージがありました。パッと聴いた時に“この曲は恋愛じゃないな。友情だな”ってピンときて、すぐに歌詞を書いていったんですね。で、その後にヒロイズムさんに相談して…今までは自分だけで納得していたんですけど、今回はプロの方に相談をしながら書いていったので…もちろん、自分の言葉で書くっていうところは譲らず、“ここでこういうことを言ってるんだから、あそこはこう言ったほうがいいんじゃない?”とかのアドバイスをいただきつつ、歌詞にも時間をかけました。

その歌詞は“卒業”をテーマにして、友情について書いた感じですか?

私が自慢できるのは、友達に恵まれているってことなんですね。例えば、仕事がうまくいかなかったり、恋愛がうまくいかなかったり、落ち込んだ時とかに励ましてくれたのも友達だし…よく“プラス思考だよね”って言われるんですけど、それは周りの友人たちに支えられているからこそ、そういう自分が作られているんだなって。だからって、感謝の気持ちを伝える機会って普段の生活の中ではなかなかないし、言うのも照れ臭いじゃないですか。でも、いつか歌にしたいとずっと思ってたので、今回のタイミングでその歌を書かせてもらいました。

歌入れは、やはり友達に語りかけるような感じで?

実はサビの歌い方には結構こだわりがあって、自分のキーの高さで切なさを出すっていうことが今までの曲と違うところで、レコーディングにも時間がかかってしまいました。最初は慣れなくて大変だったんですけど、“もっとこういうふうに歌ったほうがいいんじゃない?”って周りの意見とかも聞き入れて…今までは“それは違う”って試しもせずに言ってたんですけど、提案されたことにトライすることで新しい世界が見えるんじゃないかって思って、ただ声を張って歌うんじゃなく、ウィスパーで語りかけるような感じで歌うことを意識して歌いました。昨日も渋谷の路上で歌ったんですけど、アコギを弾きながらただ一生懸命に歌うっていうんじゃなくて、語りかけるように気持ちを込めて歌えば届く…昨日は5~6曲歌ったんですけど、この曲の時に一番人が足を止めてくれたんですよ。“あっ、こういうことか!”って。周りの意見を聞いてトライしていくことって大事だなって痛感しました(笑)

あと、サウンドが打ち込みだったのですが、それは今までのようにギターサウンドであったり、ロックというものにこだわらなくなったと?

自分の好きな音楽ややりたい音楽はちゃんとあるんですけど、枠にとらわれすぎずに何でもやってみたいって思うようになったんで、それが楽曲にも表れたんじゃないかと思いますね。周りのスタッフとも“こういうのもいいんじゃないか”って話し合って、このサウンドに辿り着いた…最初は“どうなんだろう?”って迷っていた自分がいたんですけど、試しに挑戦してみたら好きになれたというか。いろんことに目を向けるのって大切だなって思いましたね。

カップリングの「AGAIN」は「Good bye Good day」と同じミディアムナンバーですけど、こちらは切な系ですね。

だいぶ前からある曲で、ライヴでも歌っていたんですけど、歌詞を変えて恋愛の曲にした…男性の気持ちになって書いたんですよ。普通に恋愛の曲を書いても良かったんですけど、ちょっとひねってみたいなって(笑)。男の人って女の人よりも引きずるってよく聞くよねっていうことを友達同士でしゃべっていて…例えば、自分からふっておいても引きずってしまうとか。それこそ自分の浮気が原因で別れたのに引きずっていたりして、“浮気するぐらいだったら、引きずるなよ!”って(笑)。そんな世にあふれているであろう女々しい男性に代わって歌ってみたので、男の人の意見を聞いてみたいと思っているんですけどね(笑)

このままっすよ(笑)。“ピリオドのないストーリー”とか“過去を手繰りよせ”というのはまさに!

共感してもらえました?(笑) 女子にもそういう経験はあるんですけど、この曲はライヴに来てくださる男性ファンに共感していただきたいですね。すごくいいメロディーで…最初に聴いたイメージだとBメロは希望っぽいと思ったんですけど、歌詞を書いていくうちにイメージが変わったというか。“ほんと、俺、情けないよな”みたいなところをBメロと歌詞で表現できたと思ってます(笑)。だから、『Good bye Good day』とはまた色の違うものになったので、一枚のシングルとしてすごく楽しめるものになったなって。

1年振りの音源なわけですが、しっかりと次の一歩を踏み出せた感じですね。

はい! いろいろ考えながらやって辿り着いたものだし、自分でもすごく納得しています。新しい一面を出せたと思っていて、“いいスタートになる!”って絶対に信じています。ほんとに考える時間が多かったんですけど、逆にそれがありがたくて。周りの方に支えてもらってこそ歩いて行けるんですけど、2011年は自分の力でしっかりとやっていきたいと思ってます。今までのイメージが覆ることもあるかもしれないですけど、“こんなこともできるよ”っていうのを楽しみにして待っていてもらいたいと思います。
MARiA プロフィール

マリア:1987年1月生まれ。音楽が身近にある環境に育ち、音楽は彼女に絶対欠かせない存在となる。高校卒業後、路上ライヴなどでカバー曲を地道に歌い続けるが、自分の言葉と音で表現したいという強い思いから、07年に音楽塾ヴォイスに入塾。ギターとソングライティングの厳しいレッスンに明け暮れ、09年5月にシングル「Getaway」でデビューを果たした。オフィシャルHP
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