【加藤ミリヤ×清水翔太】信じる力が
未来を作る
あの最強コラボが帰ってきた！ 加藤ミリヤ×清水翔太による「BELIEVE」は、ふたりの歌声の絶妙なコンビネーションが発揮されている。心地良いメロディー、力強いエネルギーを鮮やかに体感できる本作を加藤ミリヤが語る。
取材：田中 大
「BELIEVE」の制作はどこからスタートしたのですか？
私はまず曲を作る時に音の方向性から決めるんです。ざっくり言うと“バラードなのか？ ミドルなのか？”とか。今回に関しては“疾走感があるもの”っていうのをまずは決めました。基本的に私の名前が先に来る“加藤ミリヤ×清水翔太”名義の時は私が主導で進めていくので、トラックメーカーを誰にするかも決めました。
お互いに支え合いつつも、それぞれに自分をしっかり持って自己実現していく意思が描かれている曲ですね。
前回の『Love Forever』は聴こえ的にはラブソングですけど、相手のことを音楽に見立てて曲にしたんです。『BELIEVE』も恋愛の曲に聴こえるかもしれませんけど、私たちは恋愛のことだと思って書いてはいなくて。“信じる力について歌おう”っていうのをふたりで話していました。今、こういう時期ですし、メッセージが強いものをふたりで歌うべきなんじゃないかと。自分の未来を信じること、自分の将来を信じることは、今の自分を信じることにつながる。そういう過程の中で、誰かの存在っていうものが自分を後押ししてくれる。誰かを信じることができれば、今の自分だったり、未来のことも信じることができる。そういうことを歌っている曲です。
BACHLOGICさんが手掛けているトラックも素晴らしいです。
BLくんは私のデビューアルバムの時からお仕事をさせていただいていて。でも、翔太は一度もやったことがなかったんですよ。BLくんのトラックをすごく分かりやすく言うならば、ヒップホップ。その時々の旬な音がいっぱい盛り込まれていて、かつ斬新で独自のカラーが入っている。最近の翔太は生音が多いので、せっかくふたりでやるからには新鮮なことをやりたいと思っていました。コラボって、お互いの新たな一面が引き出せるのが面白さなんですよ。そういった意味でも翔太がやったことがないプロデューサーにお願いしたかったんですよね。
清水さんとのコラボって、ミリヤさんが清水さんをプロデュースする面もあるんですかね？
どうなんですかね。でも、ビジュアルとかは“こういうふうに見せた方が良い”って、新しい翔太を引き出すことを考えていますし。だから、言われてみれば確かにプロデュースしているようなところはあるのかも。今までそういうふうに考えたことはなかったですけど。
あくまで僕の個人的な印象ですけど、普段よりもこのふたりで歌っている時の方が清水さんの男らしさ度がいくらかアップしている感じがするんですよ。
確かにそうかもしれない（笑）。翔太個人の時は優しくて柔らかい男の子っていう印象が強いかも。私との時は、どこか翔太の中にある男性的な要素をいつもより引っ張り出したいと思っているところがありますね。
あと、またふたりで曲を出してくださいというリクエストはずっと寄せられていたんじゃないですか？
それが今回につながりました。普段はずっとひとりでやっているので、こうやって一緒にやるのはすごく刺激があります。このプロジェクトは一時的なものだとは私たちも捉えていなくて。グループだと思っているんですよ。私もひとりの時とは違うものを引き出してもらえています。安心感もありますし。
清水さんによって引き出されている部分や受けている刺激は、例えばどんなことですか？
トラックができたら、まずそれを聴いてお互いが家で歌詞を書いて、家で録るんです。つまりひとつのトラックに対してふたつのメロディーと歌詞ができることになるんですけど、お互いの良いところを合体させるのが、私たちの曲の作り方。だから、翔太のキャッチーなメロディーとかも出てくるようになるんですけど、それを実際に私が歌う時に“こういう歌もあるんだな”って気付かされることがすごくありますね。自分では作れないメロディーや譜割りで歌うことによって、新しい発見があります。
自分にはない感覚に触れるというのは良い刺激でしょうね。
本当にそうです。私の作ったメロディーに翔太が手こずって、翔太が作ったメロディーに私が手こずることもあるんですけど（笑）。でも、それが新しい感覚にもなるし、逆に“こういうところが自分らしさなんだな”と再認識もできるんですよ。それが自信につながったりもしますね。
今回気付いた自分らしさは？
たたみかけですかね。言葉を積んで、言葉があってのメロディーを書くのって、加藤ミリヤらしさなんだと思います。だから、息継ぎが難しくなるんですけど、そういうのが私の曲なんだなと再認識しました。
「My love goes on」も良い曲ですね。清水さんのラップの部分でミリヤさんの今までの曲のタイトルがたくさん盛り込まれている遊び心も楽しかったです。
『BELIEVE』がこういう曲になったので、こっちはラブソングが良いなってことを話していく中で、テーマを決めました。好きな気持ちがあふれ出しちゃうみたいなことを提案したんです。ラップの部分は翔太のアイディアでラップをしてもらいたいというのは最初から言っていたんですけど、すごく良いものを作ってくれました。
そして、「Love Forever」のDAISHI DANCEさんのリミックスも収録されていますね。
私ひとりだったらゴリゴリしたリミックスもアリだと思うんですけど、これは翔太の柔らかさが出ている。ハウス色が強いものにしてくださいました。
夏の屋外とかで聴いたらすごく気持ち良さそうです。
良いですね。このリミックスもみなさんに楽しんでいただけたら、とても嬉しいです。
