【ダイスケ】まだまだ発展途上の
ボクに今できること
朝の情報番組『ZIP!』で、犬のZIPPEIとともに全国を旅しているダイスケ。『スマイルキャラバン』のテーマソングになっているシングル「あなたにしかできないこと」を含む待望の1stアルバムをリリース!
取材:大庭利恵
アコースティックギターのイメージが強かったんですけど、オルガンや管楽器を使ったりしていて、音使いがとてもポップでカラフルなんですね。
ボクのルーツはアコースティックだし、アコギだけでライヴをやることも多いので、全てアコギ一本で歌えるように作ってるんですけど、せっかくのアルバムだし、やりたいことをやってみようってことで、『三日月ロッキンチェア』や『放課後トワイライト』のようなインディーズ時代の曲から最新のものまで、音作りからアレンジまで幅広くできることを考えたんです。
でも、11曲目の「君とボクとのデイドリーム」は、可愛いイントロだなと思って聴いていたら、“なんかどうでもいいや”という歌詞だったりして、びっくりしました。
そうですよね(笑)。『三日月ロッキンチェア』では《歌詞をつくるのめんどくなる》って歌ってたり。これは、初めてのワンマンライヴの前日に曲が足りなくて20分で作った曲なので、本当に歌詞を考えるのが大変な時に書いたリアルな言葉なんで、すごく気に入ってるんですよ。
「惑星プラトニック」や「スローグッドバイ」のようなラブソングも然り、その時々の等身大のダイスケくんが歌詞に刻まれてるという感じですか?
今までは、そうだったんです。ミュージシャンっていうのは自分が正しいと思うことを歌うべきだと思うから、少しぐらい人から認めてもらえなくてもしょうがないって思ってたところがあったんですね。それが、旅をさせてもらうようになって、たくさんの人たちに“頑張ってね”って声をかけてもらうようになってから、その人たちを楽しませたり、喜んでくれるような曲を届けたいって。そのためには、自分のことを語るだけじゃ伝わらないんじゃないのかって思うようになってきたんです。
それが、最新シングル「あなたにしかできないこと」への変化につながってるんですね。
みんなに伝わるものができた!…というわけではなく、まだまだそういう部分に挑んでる途中にできたものなので、そういうことが伝わったらいいなぁと思っているんですけどね。
タイトルの“ボクにできること”は、そういう各地の人たちに向けた思いを凝縮したもの?
実はボク、高校時代はドラムだったんです。大学に入って、じゃんけんで負けて初めてヴォーカル&ギターをやることになったんですけど、そこから音楽がめちゃくちゃ面白くなってきて。そういう意味でも、ボクはまだまだ発展途上中だし、人生という旅の途中でもあると思ってるんです。正直、まだ“犬の人”と言われることが多いですし、実はミュージシャンなんだよって言っても、嘘だーって言われるんですよ(笑)。でも、ボクがギターを弾くのを見て、カッコ良いと思ってくれたらしくて、おもちゃのギターを買って毎日弾いてるんだって聞いて泣きそうになるようなうれしい出来事もあるんで、“ギターを持って、旅をしながら歌っていく”…それが今のボクにできることなんじゃないかなと思って、そのまま付けました。
リリースイベントもありますけど、今後も旅を続けながらなんですよね。
はい。もちろん、忙しくて時間が欲しいと思う時もありますけど、その中でできる限りのことをやるのが大事だと思うし、スタッフの方々の力もたくさーん借りて、今のボクの最高のものが出来上がったと思ってます。
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