【西野カナ】
取材:高木智史
1st Album『LOVE one.』リリース後、テレビなど各メディアに多く出演され、西野さんの楽曲が広くいろいろな人に届いているかと思うのですが、今どのような心境ですか?
『LOVE one.』リリース後にブログやBBSにたくさんのコメントをいただくようになって、こんなにも多くの皆さんに聴いてもらってるんだなって徐々に実感するようになりました。
以前と比べて、歌詞を書く時に心掛けていることや生活スタイルなど、ご自身で変化を感じていることはありますか?
今までと比べて生活は忙しくなりました。ただ、それで作詞の心境や、プライベートの環境が変わることはまったくないです。相変わらず友達とガールズトークして、そこで影響を受けたいろんなエピソードや気持ちを基に作詞してます。私の制作活動の根本は友達と話すことだったりするので。
では、新たにリリースされる「もっと…」はどのような思いを綴った歌になっているのですか?
遠距離恋愛や失恋、片想いといった状況での女の子の心境を綴った曲が続いたんですが、今回は、“両想いのはずなのに…セツナイ気持ち”というのを書いてみたかったんです。
歌詞は西野さん自身の実体験を基に書かれたのですか?
はい。もちろん私自身の経験から書いた曲です。友人ともよく話す内容ですし、何気にこういう気持ちって女の子なら誰にでもあるだろうなって思ったから。
“メールも電話も“会いたい”も いつも全部私からで”という箇所など、直接相手にはなかなか言わない女性の気持ちが描かれていて、男心としてはすごく“ハッと”した印象もありました。男性のリスナーにはどのように聴いてほしいですか?
そうですね。女の子ってこんな気持ちなんだよって改めて分かってほしいです(笑)。女の子に対しては、この曲を聴いて何かを解決できるわけではないと思いますが、“うんうん。分かる!”って共感してもらって、それで少しでも気持ちが落ち着いたり、慰めになったり、最終的には思い出と一緒に残ってくれるとうれしいですね。ただ、この曲って別に女の子に限らず、男性だって抱く気持ちでもあるし、そういう意味では男女関係なくそれぞれの気持ちに置き換えて聴いてもらえるとうれしいです。
“Hey let’s go!”の歌詞ですが、この箇所だけポジティブな印象を受けました。その言葉に込めた思いを教えてください。
サビ直前に入ってるんですが、今回のタイトルにもなっているテーマ、“もっと…”というセツナイ気持ちを心から吐き出すためにポンって背中を押してあげるポイントですかね。
そんな歌詞ですが、ライヴで歌う時と、書いた時の気持ちで変化はありますか?
書いている時は自分の気持ちをひとりで書き出している感じだったのですが、ライヴで声に出して表現すると、それをリアルに聴いてくれている人たちと気持ちを共有できている安心感があります。
「missing you」はどのような楽曲になっていますか?
『missing you』は失恋ソングなんですけど、ラフに聴いてほしい曲です。コーラスを何本も重ねて洋楽っぽく作った曲で、言葉もサウンドの一部にしたいぐらいだったんですね。だから、失恋に心悩ますというよりは、失恋して何にも考えたくないって思った時に聴いてもらうと、すごく気持ち良くなれる曲だと思います。
『Dear My Friends』の詞を書いたきっかけを教えてください。
『Dear My Friends』は、大切な友達に向けて書いた曲です。デビューが決まって、東京での生活が増えてきた時期に感じていた自分の気持ちをストレートに描いています。実家の三重と、名古屋と、東京を往復する生活に、今は少しずつ慣れてきましたが、やっぱりひとりで東京にいると急にさみしくなることもあって、そんな時に電話で友達に励まされることが本当に多かったんです。もちろん友達も、みんな自分の場所で頑張っていて、それなのに私が電話すると“カナはホントに頑張ってるね”って言ってくれて…。そのひと言に支えられてきたんですよね。
改めて西野さんにとって友達とはどのような存在ですか?
先ほど、友達との会話が作詞をする上での根本になってるって言いましたが、プライベートでも、アーティスト活動をする上でも私の支えになってくれている大切な存在です。こうして今の私がいるのも、友達がいてくれたからだろうなって本当に思います。
最後にライヴなども精力的に活動されていますが、今後挑戦していきたいことを教えてください。
とにかく私はライヴが好きなので、もっともっとたくさんの場所をライヴで回って、そこで出会う皆さんと一緒に時間を楽しみたいですね。
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