L→R 上口浩平(Gu)、うらら(Vo)

L→R 上口浩平(Gu)、うらら(Vo)

【Salley】新たな一歩を踏み出す き
っかけになってもらえたら

ポップスにアイリッシュの風を漂わせた心地良いサウンドを聴かせてくれるSalley。2ndシングルとなる新曲「その先の景色を」は、彼らの原点とも言うべき、力強い“意思表明”が描かれたポップチューンだ。
取材:吉田可奈

デビュー後の心境や環境の変化はありましたか?

うらら
デビューから半年が経つのですが、実はあまり思い出せないくらい忙しくて…(苦笑)。“駆け抜けた”という言葉がピッタリくるような気がします。そんな中でも、自分の意識だけはすごく変わった気がするんですよ。

どんなふうに変化したのですか?

うらら
デビューしてから、応援してくれる人がいるということをより実感できたんです。今、Salleyの音楽を好んで聴いてくれる人たちに恩を返せるように、もっと上を目指したい、もっと一歩前に進みたいと思うようになったんです。

上口さん自身の変化はありましたか?

上口
当たり前のことではあるんですが、インディーズで活動していた今までと違って、プロのスタッフさんたちの技術力とセンスの良さに圧倒されたんです。これまでも僕の頭の中に鳴っている音楽をより忠実にしようと頑張ってはいたんですが、今はケタ違いで忠実に表現できるようになったんですよね。となると沸いてくるのが創作意欲。これまでできなかったような面白い曲をどんどん作ってやろうと思うようになりました。

ふたりとも、さらに貪欲になったんですね。

うらら
そうなのかも(笑)。今はすごく恵まれた環境にいるなということは実感します。だからこそ、もっと私たちがレベルを上げないとって思うようになりました。

そんな心境の変化が表れている新曲「その先の景色を」ですが、この曲はいつ頃からあった曲なのですか?

うらら
実はこの曲は、上口くんと出会って、最初に作った曲なんです。私たちは曲を出来上がった順にナンバリングしているんですが、この曲はナンバリングさえされていないんですよ。なので、仮タイトルも上口くんが付けた“明るい曲”というものなんです。

ずいぶん短絡的ですね(笑)。

うらら
ですよね(笑)。当時、この“明るい曲”と“暗い曲”の2曲を聴かせてもらったんです(笑)。

この曲の原曲となった“明るい曲”を聴いた時にどんなことを思いましたか?

うらら
タイトル通りとても明るいサウンドだったので、歌詞も明るいものを付けようと思って書き始めたんです。さらに、ふたりで作る最初の曲なので、“今からやっていくぞ!”という意欲をそのまま歌詞に託しました。

サウンド的には最初に何をイメージしてこの“明るい曲”を作ったのですか?

上口
実は、この曲の原型はうららに会う前からあったんです。その原型を作った時は、以前結成していたバンドも解散して、自分の鳴らしたい音楽が鳴らせない状況にあって、すごく辛かったんですよね。そんな時に、今の現状を壊してくれるような曲を作ろうと思って書いたんです。イメージとしては、ストレートなロックサウンドで、躍動感のある楽曲が作りたかったんです。その後、この曲はストックとして保管してあったんですが、うららと出会って、うららの歌声を乗せることでこの曲は完成するんじゃないかと思い、渡してみたんです。

実際、うららさんの歌声を乗せてみてどうでしたか?

上口
あぁ、こういうことなんだなって思えましたね。Salleyってこういうことだなって。

そこでSalleyの完成形が見えたんですね。この“明るい曲”には、最初は違う歌詞が乗っていたのですか?

上口
はい。僕が書いたものが乗っていたんですが、当時自分の書く歌詞に嫌気が差していたんですよ(笑)。そんな時にうららがこの歌詞を持ってきてくれたので、“そうそう、これ!”とすごいマッチングの良さを覚えたんです。

この曲で初めてうららさんの歌詞を読んだ?

上口
はい。まだ知り合って3週間くらいだったので、どんな歌詞を書くのかも分からなかったんです。でも、基本的に僕はサウンドに重きを置くので、歌詞は内容というよりは響きや言い回しを優先していたんですよね。なので、最低でもそこがクリアーしていればいいなという感覚だけだったんですけど、完成したうららの歌詞は、響きや言い回しもいいし、さらに内容もすごく心を掴んだので、読んだ時にすごく嬉しかったし、衝撃を受けたんです。

歌詞にはものすごく強い気持ちが乗っていますよね。

うらら
当時は歌うことを目指してはいるけど、どうなるか分からないし、結果がダメだったとしてもやれるだけやってみようという気持ちだけで動いていたんです。そんな“今はやりたいことをやりたいんです!”という一本芯が通った気持ちをそのまま歌詞にぶつけました。

描いた当時の夢だったデビューを掴んで、改めて一歩を踏み出した今、この歌詞を読むと思うことも違うと思うのですが。

うらら
そうですね。当時はゴールだと思っていたデビューは、今は通過点であって、さらに新しい夢がたくさん出てきたんです。そう思うと、人生には一生ゴールなんて来ないんですよね。この曲はその節目節目で応援歌となるような曲になったと思います。

確かに、がむしゃらだった頃を思い出させてくれる曲になりましたね。

うらら
そうですね。当時は歌手になりたい気持ちを隠して普通に進学して、夢から逃げていた時期もあったんです。そういう思いも思い出して、“今の自分は逃げていないか?”とか、“あの時の自分が頑張ったんだから、もっと今の自分は頑張れるはず!”って考えさせてくれる曲になりました。ひと言で言えば、原点回帰できる曲かな。
上口
タイトルの“その先の景色を”も、すごく前向きでいいと思うんですよね。この曲が、前向きになって一歩前に踏み出すきっかけになってもらえたら、嬉しいですね。
「その先の景色を」2013年10月02日発売ビクターエンタテインメント
    • 初回盤(DVD付)
    • VIZL-589 1500円
    • 期間限定盤(タブロイド紙付)
    • VIZL-597 800円
    • 通常盤
    • VICL-36834 1050円
Salley プロフィール

サリー:2012年に結成。キュートで奔放なキャラクターが魅力のヴォーカルうららと、抜群の楽曲センスを持つ上口浩平からなるポップスユニット。13年5月にシングル「赤い靴」でデビュー。14年4月に1stアルバム『フューシャ』、15年7月には2ndアルバム『エメラルド』をリリース。ラジオ日本のレギュラー番組『Salley’s Studio.』が好評放送中!Salley オフィシャルHP
Salley オフィシャルブログ

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着