【藍井エイル】
今までにない藍井エイルを感じさせる
壮大なラブバラード
意思を持った力強い歌声が魅力の実力派アーティスト・藍井エイル。新曲「虹の音」は、そんな今までのイメージを覆す、美声とドラマティックな展開が心を包み込む温かなミディアムバラードだ。
取材:吉田可奈
新曲「虹の音」は今までのイメージとは異なる、とても美しいミディアムバラードで驚きました。
ありがとうございます。シングルでバラードを発売するのは初めてなので、聴いてくれる人がどんなふうに受け取ってくれるかすごく楽しみなんですよね。
もうすでにお披露目はしてあるのですか?
はい。すでにライヴでは歌っていた曲なので、この曲を発売することが決まった時に、みなさんから“待ってたよ”という声をたくさんいただきました。
作詞のクレジットがエイルさんになっていますが…。
そうなんです。1曲まるまる初めて作詞した曲になるんです。実はこの曲、ライヴで歌っていた時は違う歌詞が乗っていたんですが、今回アニメ『ソードアート・オンライン Extra Edition』のテーマソングとなることが決定したので、そのアニメの内容にもリンクした書き下ろしの曲にしたいと思ったんです。それなら、今回は共作ではなく、私自身の言葉で作り上げたいと思ったんですよね。
この2年、ずっと作詞の勉強をしていましたもんね。
そうですね。本を読んで知らない言葉を調べたり、気になった言葉を集めていたり。だいたい夜に夢中になって言葉を書き出すんですけど、朝読み返すとものすごい恥ずかしいフレーズがたくさんあって困るんですよ(笑)。
分かります(笑)。夜にラブレターは書いてはいけないって言いますからね(笑)。それにしても、歌詞からは今までの突き抜けたど根性タイプのエイルさんではない、温かくてやさしさがあふれるエイルさんを感じました。
今回は陽だまりをイメージして書いたからかな。この歌詞は、男女ふたりが温かい光の中で寄り添って歩いている姿の絵を想像しながら書いたんです。さらに、タイトルは最初から“虹の音”というものだったので、その“虹”という言葉から思いつく、パレットだったり、絵の具だったり、そういった色鮮やかな世界観を表現したかったんですよね。でも、そのイメージはしっかりとあるのに、その言葉を生み出すのが本当に大変で! 何時間も経っているうちに頭の中が崩壊していって、頭の中がぐっちゃぐちゃになってしまうことも多かったんです(苦笑)。
そんな時は、どうやって気分転換していたのですか?
漫画をひたすら読みましたね。その時に読んでいたもの? う〜ん、確か『妖狐×僕SS』でした。
それって、ラブソングにまったく関係なさそう(笑)。
いやいや、ほのかな恋愛が描かれているので、ちょこっと参考になった気がしますよ(笑)。
あはは。そんな苦労して出来上がったこの曲の歌い方は、いつもとはまったく違いますよね。
はい。いつものように声を張って歌ったら絶対にいけない曲だと思ったんです。しっかりと芯を持ちながらも、柔らかさを大事にして歌いました。今まではハイトーンでダークな歌が多かったんですが、今回は恋愛絶頂期の暗い未来が見えない瞬間を歌っているんです。聴いてくれた人が柔らかい気持ちに、さらには温かい気持ちになってくれたら嬉しいですね。
またひとつ、アーティストとして成長しましたね。
これまではずっと“見えない敵”と戦ってる強気の曲が多かったですからね(笑)。2014年はもっとさまざまなタイプの曲を歌っていくので、楽しみにしていてください!
- 「虹の音」
- SECL-1446~7
- 2014.01.01
- 1800円