左から時計回り、あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、ゆかるん(Key)、すぅ(Vo&Gu)

左から時計回り、あいにゃん(Ba)、ひなんちゅ(Dr)、ゆかるん(Key)、すぅ(Vo&Gu)

【Silent Siren】バンドとしての魅力
が詰まった一枚 サイサイらしさを掲
げて武道館へ!

いろんなものを吸収しても どれにも染
まらない魅力

そしてカップリングのもう1曲「LOST.W」は、アップテンポのナンバーで。タイトルにある“W”には、どういう意味が?

すぅ
ピーターパンに出てくる“ウェンディ”“ワールド”“ワード”…“W”で始まる言葉がたまたまたくさんあったので、いろいろ意味を込めています。これは、大人になりたくないという心理状態のことを言う、ピーターパンシンドロームをヒントに歌詞を書きました。なぜ大人になりたくないのかを、自分に当てはめて考えたんですが、私は大人になることに対して、あまり良いイメージを持っていないんです。それは育った環境も関係あるだろうけど、ニュースでいろいろ見るし、メディアは伝えるべきことをネジ曲げるし、そういう大人の曇った世界が、怖いとか憎いと思ったことがあって。それは小学生の頃から思っていたんだけど…。だから、ただ単に大人になりたくないのではなくて、そういう大人にはなりたくないと歌っている曲です。
ゆかるん
この歌詞は、改めていろいろ考えさせられました。きっと大人のほうが聴いて、ハッと何かを気付かされたり、忘れていたものを思い出したりしてくれると思います。2度3度聴くたびに、いろいろな発見があると思いますね。
あいにゃん
大人にならなくちゃいけない部分も絶対的にあるのですが、子供のようなピュアな感性も持ち続けていたいし、忘れちゃいけないということを気付かせてくれます。
ひなんちゅ
どうせなら、頭の固い大人ではなく、いろいろな視点から物事を見られるような、視野の広い大人になりたいですよね。歌詞の世界観はそういう少しダークな部分があって、Silent Sirenの持つ明るいイメージとはミスマッチなところがあるんですが、そこが逆にいいなと思います。

アレンジはすごくシンプルで、淡々としていてクールだけど、エモーションを感じる演奏でカッコ良いです。

あいにゃん
ギターのカッティングで始まる、ああいう入り方は今までのSilent Sirenにはなかったですね。
すぅ
他の曲はギター1本でも成立するのですが、この曲はずっと同じコードを弾いています。だから、スタジオで練習している時に、例えばあいにゃんが途中でベースを弾くのを止めたりすると、どこを歌っているのか分からなくなってしまうんです。それくらい、個々のパートが重要な曲です。
あいにゃん
すぅのギターだけをずっと聴いていると、ゲシュタルト崩壊しますからね(笑)。
すぅ
確かに淡々としているのですが、後半にいくにつれてどんどん高揚してく感じがあって。そこは、みんなが歌詞の流れに沿った演奏をしてくれているんです。
あいにゃん
歌詞の後半から、どんどん感情が露わになっていく感じがあって。それと並行してドラムが激しくなり、ベースラインも激しくなっていく。この曲に関しては、歌詞の内容を主体に演奏を考えました。
ゆかるん
途中でリズムが変わるところもあって、そこもサイサイとしては新しいですね。
すぅ
この曲自体が新しかったので、どうせならまるごと新しいことができたらと思って、このアレンジになりました。

さて、話は変わりますが、来年初頭には初の日本武道館が決定しましたね。ガールズバンドとしては最速とのことで、メジャーデビューからとんとん拍子で来ている印象ですが、自分たちでは現在の状況をどんなふうにとらえていますか?

すぅ
結成して4年、メジャーデビューが2012年なので、確かに早いことは早いですよね。でも、ガールズバンドとして最速ということで、バンドシーンの歴史に名を残せるのは、単純にすごく嬉しいです。でもその分、歴史に恥じないパフォーマンスを残さなければいけないと思っています。
ひなんちゅ
SHIBUYA-AX、Zepp Tokyoと、一歩ずつちゃんとステップアップしてきたからこそ、武道館が見えたと思います。ただ武道館が決まったからといって、チケットを即完売できるようなレベルではまだないので、武道館を埋めるまでの頑張りや努力が、これから必要だと思っています。あと半年あるので、その間にどれだけ成長できるかが、鍵になってくるんじゃないかと思っています。
あいにゃん
武道館は夢でしたけど、すごく漠然としていましたよね。どうやったら武道館に辿り着けるのか想像もできなくて。でも、絶対に行くんだ!という強い気持ちはありました。それが今現実になり、すごく不思議な気持ちです。
ゆかるん
今からいろいろ考えていますよ。でも、その武道館までの間にも、たくさんライヴがあって。学園祭もそうだし、念願だった夏フェスにも出るし、いろいろな場所でやることが決まっていて。そういういろいろな場所で、サイサイの良さをアピールして、新しいファンを増やしていけたらいいですね。私たちのことを知らない人たちがほとんどのような会場で、いかに私たちのことを伝えていくかというのが、武道館の成功につながると思っています。だから、ひとつひとつの活動を大事にして、成長していきたいです。

8月12日にはみなさんが主催する『サイサイフェス』があり、8月2日には夏フェスの大看板である『ROCK IN JAPAN FES』への出演が決まっていますね。

あいにゃん
『ROCK IN JAPAN FES』は念願でした。取材でもずっと出たいと言っていたし、みんなでお客さんとして観に行ったりしていたので、決まってすごく嬉しいです。
ゆかるん
でも、サイサイらしさは忘れずに、イベントごとにセットリストを考えて、違う表情も見せていきたいです!

では最後に、そのサイサイらしさとは?

ひなんちゅ
いろんなものを吸収しているけど、そのどれにも染まっていないところですね。いろんなバンドやアイドルの良いところを全部吸収したいと思って、観に行ったり、勉強したりしているのですが、音楽性や見た目、パフォーマンスも含めて、似たガールズバンドが他にいないのが、私たちの強みだと思っています。
あいにゃん
自分たちにしかできないことを追求しようというのは、音楽にしても演出的なものにしても常に考えています。それがサイサイらしさにつながり、さらにそれを貫いているからこそ、武道館にもつながったと思っています。
「ラッキーガール」2014年06月18日発売DREAMUSIC
    • 【通常盤】
    • MUCD-5264 1400円
    • 【初回限定すぅ盤】
    • MUCD-5260 1400円
    • 【初回限定ひなんちゅ盤】
    • MUCD-5261 1400円
    • 【初回限定あいにゃん盤】
    • MUCD-5262 1400円
    • 【初回限定ゆかるん盤】
    • MUCD-5263 1400円
SILENT SIREN プロフィール

サイレントサイレン:2012年11月、シングル「Sweet Pop!」でメジャーデビュー。通称“サイサイ”として親しまれ、原宿を中心に女子中高生に人気が広がり、15年にガールズバンド史上デビューから最短で日本武道館ワンマンライヴを開催。17年にはデビュー5周年記念日にツアーファイナルとしてバンド初となる日本武道館2デイズ公演を成功させ、18年は自身最多となる33公演のライヴハウスツアーを完走。デビュー6年目を迎え、さらに勢いを増す唯一無二のガールズバンド。SILENT SIREN オフィシャルHP

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