L→R LOVE大石(Dr)、イコマ(Gu&Cho)、たく(Ba)、PON(Vo&Gu)

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【ラックライフ】誰かの支えになれば
いいという想いを込めた

結成以来、ライヴハウスで自分たちの歌を求めるファンと真摯に向き合ってきた大阪の4人組、ラックライフが結成10年目にしてついにメジャーデビュー! PON(Vo&Gu)がデビューに対する想いを語る。
取材:山口智男

いよいよメジャーデビューですね!

そうなんですよ!(笑) 僕ら大阪在住なんですけど、去年のクリスマスにマネージャーから“話したいことがあるから大阪に行く”って連絡が来て、“クリスマスに? わざわざ大阪に?”って。もうクビかなと思いました(笑)。そしたらタイアップ(TVアニメ『文豪ストレイドッグス』のエンディング主題歌)が決まりました、と。それでメジャーデビューしますってことだったので、“うわ、やば!?”って思った直後に、“じゃあ、2週間後に2~3曲ちょうだい”と言われ、年末年始の休みを返上して、ひたすら曲を作ったんです(笑)。普段から作り溜めてはいるんですけど、バラードが欲しいと言われて、はまる曲がなかったんですよ。それに、せっかくのチャンスなんだからそういうつもりで、もう1回書いたほうがいいとも思いましたし。

メジャーデビューは目標のひとつだったのですか?

ええ。大きな夢だったし、決まったと言われた時は、10年やってきてやっとかって嬉しかったんですけど、メンバー全員、意外に冷静でしたね(笑)。でも、1月の末に横浜のライヴでメジャーデビューすることを発表させてもらったら、お客さんの反応が思っていた以上に大きくて、それを見て実感しました。友達や家族も“やっとやな、10年やってきたもんな”って喜んでくれて、周りの応援してくれる人たちがそんなに驚いたり喜んだりしてくれるとは思ってなかったんで、そっちのほうが嬉しかったです。ただ、だからって何が変わるってわけではないんですけどね。もちろん、関わる人も増えるし、露出も増えていくとは思うんですけど、メジャーデビューするにあたって、自分たちは何をすればいいか考えたら、結局自分たちがちゃんと良いと思える音楽を作って、それをライヴで目の前にいる人に届けるだけかなって。普通のことなんですけど、改めて思いました。

そんなデビュー曲となる「名前を呼ぶよ」はサクッとできたのですか?

歌詞はシュッとできたんですけど、曲がなかなかできなかったですね。原作はバトル漫画なんですよ。“バトル漫画でバラードか!?”ってイメージがなかなか沸かなくて、それで原作を読んで、自分にフィットするところを探したんです。誰かに生きてていいよって言われないと、人は生きていけないというフレーズがあったんで、“あぁ、これやわ”と思って、そこだけをピックアップして、自分なりにバンドと重ねたんです。バンドも誰かに認めてもらわないとやっていかれへんし、“ラックライフ、カッコ良いです”とか、“ラックライフの曲に支えられてます”とかたくさん言ってもらって、その言葉に支えられてきたところがすごくあったので、そういうことを曲に詰め込みました。

結果、ラックライフが一番大事にしていることを歌った曲になりましたね。

偶然なんですけどね。ライヴで“ラックライフ!”とか“PONさーん!”とかって名前を呼んでもらって、支えられてきた分、自分もライヴに来てくれる人たちに対して、そういう存在でありたい。ひとりひとりお客さんの名前は呼べないですけど(笑)、自分らが歌い続けることが誰かの支えになればいいと思いながら作りました。3月のライヴで初披露したんですよ。その時、メジャーデビューってすごい大事な場面で、自分が作ったのは結局、ライヴハウスで出会った人たちの歌だったってことに気付いたんです。そういう曲がアニメの制作会社や監督さんからも気に入ってもらえて、たくさんお褒めの言葉もいただけて(照笑)、それもすごい嬉しかったんです。メジャーデビューってタイミングで、相も変わらずライヴに来てくれるお客さんに対することを歌って、それがいろいろなところでいいねと言われて、みんなの前で歌えてるってことが嬉しすぎて、ステージで爆泣きやったんですよ(照笑)。

それはこれから自信にもなりますね。

正直な話、書き終えた時、メッチャいいのできたわって思ったんですけど、ミュージックビデオってその曲を延々と流しながら撮影するじゃないですか。その時、めっちゃいい曲やんけ!と思いながら、いちいち感動して(笑)。今回、タイアップのお話をいただいたことが、そういう経験ができるきっかけになって良かったです。

ロックバラードの表題曲に対して、カップリングの2曲はいつにも増してロックな曲で。

はい、攻めました。ラックライフは「名前を呼ぶよ」のような曲だけじゃないんで、もっとガッとしたやつを入れたいと思って、「ブレイバー」と「ストレンジマン」の2曲に即決で決まりました。「ブレイバー」なんて、歌、めっちゃ攻めてますからね。最初はきれいめに歌ってたんですけど、大石が“もうちょっとやってもええんちゃう?”って言うから、やってもいいんだ!って思って、思いっ切りやりました。

さりげなくダンサブルなビートも使っていますが。

流行りに乗っかったわけじゃなくて…もちろん乗れたらいいんですけど(笑)、普通に作ったらこうなりました。自分の中で幅が広がったのかな。これは新しいラックライフだっていう曲が意識せずにできたんですよね。でも、どれもラックライフ。どの曲がリードでもいいと思える3曲が揃いました。

東名阪で行なわれるリリースツアーは3カ所ともゲストを迎えるそうですね。

これまでは仲の良いバンドと切磋琢磨してきたんですけど、これからは対バン相手も広げて、今までとは違うところでやっているバンドと一緒にやって刺激をもらっていきたいですね。今、声をかけたいと思っているバンドはちょっと先輩とか、同世代とか。これまではタメ口で話せる先輩ばっかりだったので、今回はちゃんと敬語を使えるツアーにしたいです(笑)。
「名前を呼ぶよ」
    • 「名前を呼ぶよ」
    • LACM-14469
    • 2016.05.11
    • 1404円
ラックライフ プロフィール

ラックライフ:2005年、同じ高校のクラスメイトで結成された大阪・北摂出身の4ピースギターロックバンド。前身バンドを経て08年3月にバンド名を現在の“ラックライフ”に改名。大阪、東京を中心に活動を続け、16年3月にはラックライフ8周年記念イベントを大阪なんばHatchにて開催し、800人を動員した。同年5月、シングル「名前を呼ぶよ」でメジャー進出を果たした。ラックライフ オフィシャルHP

OKMusic編集部

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