ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
今回は、「大掃除に聴きたい曲」をセレクトしました。2015年もあと僅か。年賀状も作ったし、忘年会も終わったし、残る作業は大掃除。寒い中、掃除をする時でも、楽しく効率的に作業が片付きそうな曲をどうぞ。

1.「I Want To Break Free」/Queen

すみません、プロモーション・ビデオにひっぱられました。
この強烈なインパクトのPVが頭から離れません。なのでお掃除といえば、どうしてもフレディー・マーキュリーのこの麗しき?!お姿がまず浮かんでしまいます。
しかし、ここは年末ですので楽しくいきましょう!
クイーンの1984年の大ヒット曲です。この曲を書いたのはベーシストのジョン・ディーコン、そしてこのビデオのアイデアは、ドラムのロジャー・テイラーによるものだそうです。
「I want to break free●僕は自由になりたいんだ」と一緒に口ずさみながら、リズミカルに大掃除を片付けましょう。掃除から解放され、早く自由の身になりたいと願いながら。
(選曲・文/阪口マサコ)

2.「Anywhere Is」/ENYA

年末の風物詩のひとつ、大掃除。
始める前は若干の億劫さを感じていても、いざ始めると意外に没頭してしまったりするんですよね。まあ、普段からきれいにできていれば、それに越したことはないんでしょうけど(笑)。
さておき、大掃除をするにあたってはなるべく頭の中に整然として清浄なイメージを思い描いていたいもの。
その意味において、あまりにも有名ではありますが、やはりエンヤ以上にフィットするアーティストは存在しないというのが筆者の考えです。
正直、エンヤの楽曲であればどの曲でもいいような気がしますが、今回は一際ポップで親しみやすい”Anywhere Is”をおススメ。彼女の音楽には、流れているその場の空気をも研ぎ澄ますような神々しさがありますよね。いわば、音楽による空気清浄器?
(選曲・文/伊藤威明)

3.「Young Folks」/Peter, Bjorn a
nd John

1999年に結成されたスウェーデン出身の3人組ロックバンド、ピーター・ビヨーン・アンド・ジョン。
2006年にリリースされた3枚目のアルバム『ライターズ・ブロック』からシングルカットされたこの曲は、本国スウェーデンをはじめ、ヨーロッパ全土に広まる大ヒットとなりました。
日本では「恋はビヨーン●No Moso No Life●」というゆる●いタイトルで、カジヒデキプロデュースのもと、ブラザー・トムと女性ヴォーカリストAimiによるユニットamtmが日本語カバーしており、”口笛ソング”としても知られています。また某缶コーヒーのCMでも使われていたので、耳馴染みある方も多いかもしれません。
年末大掃除、フンフンフ●ン♪と鼻歌(口笛?!)混じりで、楽しく一気に片づけてしまいたいですね!!
(選曲・文/高原千紘)

4.「The Final Countdown」/Europe

スウェーデンのヘヴィメタルバンド、ヨーロッパの1986年の大ヒット曲「ファイナル・カウントダウン」です。内容は金星へ旅立つ前の秒読みということで、壮大な歌です。しかし「ファイナル・カウントダウン(最終秒読み)」という意味では、なんだか年末の感も漂いますね。
大掃除にはことのほか、ヘヴィーロックがはかどります。掃除にはいろんな雑音もつきものですが、ハードロックやヘヴィメタルは、わりと雑音に負けません。少しボリュームを上げてハイテンションで一気に掃除を片付けましょう。こびりついた汚れにも、気合いとパワーを入れてくれるので、ぜひオススメです。
(選曲・文/阪口マサコ)

5.「Liberty & Gravity」/くるり

くるりの名曲。2014年発表のアルバム『THE PIER』に収録。ミュージックビデオは今年3月に行われたスペースシャワーTV主催のMusic Video Awardsで、2014年度BEST VIDEO OF THE YEARを受賞しています。様々な要素を取り込んだサウンドと視覚効果。15年以上のキャリアを誇るくるりの中でもトップクラスの名曲だと、あらためて感じます。
さて、今回のテーマ「大掃除の時に聴きたい曲」にということで、この曲に合わせて作業ができそうな気がします。
まずは、イントロで用具の準備、歌メロに入ったところから作業開始でしょうか。”ヨイショ!”の掛け声の後で始まる部分が最初のヤマ。すごい埃ですね。”ポンポンポポンポンポポンポン”という歌詞のようにホウキか刷毛で取っていきましょう。
曲の中盤少し落ち着いてきました。この辺りから細かい部分に取りかかってみましょうか。よく見ると想像以上に汚れが溜まっているものです。”驚いた驚いた”という歌詞がそれを代弁しています。そうは言いつつもやっぱり年内に大掃除は終わらせないといけません。あきらめずに最後まで取りかかりましょう。
ラストサビの盛り上がり、いよいよ大詰めですね。”いくとこまでいく”という歌い終わりの後にアウトロ。映像では組体操で終わります。ここで見事に掃除も綺麗に仕上がりました!!
・・・というようにはおそらくいかないんでしょうけど(笑)気持ちを高ぶらせるには、持ってこいの曲であることは間違いないはずです。
(選曲・文/Kersee)

6.「Chica Boo」/Lloyd Glenn

僕は(40超えたおっさんなのに)未だに大掃除を「やらされている」側の人間であります。本来ならば、シン・リジィの「Jail Break」(脱獄)を掛けながらトンズラしたい所。
ですが、今回はマッチする音楽を探すべく大掃除をやってみようと思います。
さて。エアコンの上のところ・・・は脚立がここにないから無理、冷蔵庫・・・は、昨日のお寿司が入っているから今度にしよう。よし、CD棚にしよう。ここは大掃除が必要だ!
色々試した結果、一番しっくり来たのがロイド・グレンのピアノ・インストでした。程よく軽快なブギウギ。やり過ぎないのがポイント。跳ねるピアノに浮ついちゃったりしながらも、ポッポコと調子のいいボンゴに合わせて、はたきをスナップさせれば、埃がみるみる落ちていく。ジャーン、はい終わり。(まだ1列だけね)
ロイド・グレンは1950年代から60年代に掛けてTボーン・ウォーカーやB.B.キングなどのバックを務めた、ウエスト・コースト・ブルースを支えた名ピアニスト。お気楽でリラックス、それでいて上品な演奏はとても魅力的です。また作曲家としての才能も素晴らしいものがあり、この曲は後に映画主題歌に使われるなど、多くのミュージシャンにカバーされた彼の代表曲です。
(選曲・文/旧一呉太良)

著者:NPO法人ミュージックソムリエ協会

OKMusic編集部

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