Tin Pan

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    Tin Panティン・パン

    荒井由実/アグネス・チャン/吉田美奈子/大滝詠一/石田あゆみ/南佳孝/沢田研二/南沙織/矢野顕子/小坂忠/雪村いずみ/スリー・ディグリーズ……と、ロック〜歌謡曲のアーティストをズラッと並べてみたが、これらの共通点といえば——そう、ティン・パン・アレイがバックを務めたアーティストということになる。最強のリズム・セクション/プロデューサー・チームとして、歌謡曲のサウンドを一新した彼らの役割は、その後のJポップ・シーンに及ぼした影響も含め、余りに大きいと言わざるを得ないだろう。
    はっぴいえんど解散後、細野晴臣(b)と鈴木茂(g)は、松任谷正隆(key)、林立夫(dr)らと共に、73年キャラメル・ママを結成、ジャンルを問わないセッション活動を開始する。モデルとなったのは、マッスル・ショールズやシグマ・サウンド、セクションという、当時米国ミュージック・シーンの中核を担っていたスタジオ・ミュージシャン・チームだ。楽譜を使わないヘッド・アレンジ(スタジオ内でセッションしながら曲を練っていく)を好み、“バンド・ユニット”としてのバック・ミュージシャンを大いにアピールする。そして、ソウル/ファンク/カントリー/ロックといったさまざまなエッセンスを内包した演奏は、冒険心の乏しかった歌謡曲に新風を吹き込んだ。クールな佇まいとは裏腹に、ガッツィーなグルーヴを生み出す細野のベース/はっぴいえんど時代とは打って変わって、歌伴に徹した鈴木のギター/ジャストからレイド・バックまで自由自在にビートを操る林のドラミング/曲にカラフルな彩りを加える松任谷のキーボード——これらの要素が奇跡的なレベルで交錯し、ワン・アンド・オンリーな音世界を織り成していく。それは、あたかも神様がピースをはめ込んで創ったジグゾー・パズルのようなものだった。
    75年になると、キャラメル・ママは、周辺ミュージシャンたちを巻き込み、メンバーが自由に行き来するミュージシャン集団、ティン・パン・アレイへと成長。より精力的なセッション活動を繰り広げるものの、70年代後半ともなると、メンバーはそれぞれソロ活動に勤しみはじめ、自然消滅してしまう。
    しかし、21世紀を目前とする00年、細野/鈴木/林を中心にTin Panとして突如復活。アルバム『Tin Pan』を発表する。大貫妙子/大滝詠一/矢野顕子/吉田美奈子/忌野清志郎/中村一義/高野寛といった新旧を問わない超豪華なアーティストが顔を揃え、70年代の香りを受け継ぎながらも、デジタル感覚を取り入れた最新型ポップスを呈示。ウ〜ン、恐るべきオヤジたちである。

    Tin Panのニュース

    曲・アルバム

    • Yes Yes Yes

      2015年05月01日リリース
      アルバム・13曲

      • 1 Gambler's Blues
      • 2 Lord Help Me Now
      • 3 In a Van
      • 4 Handyman
      • 5 Fat Baby
      • 6 Buck Them Dice
      • 7 Yes Yes Yes
      • 8 Deep Ellum Blues
      • 9 Minnie
      • 10 Walk Right In
      • 11 Never Gonna Fall in Love
      • 12 Lady Doc
      • 13 Swing Gitane

      Yes Yes Yes

    • Underdogs & Thundercats

      2011年06月06日リリース
      アルバム・12曲

      • 1 Kate
      • 2 Shake
      • 3 South
      • 4 Jericho
      • 5 Blue Nature
      • 6 Summertime
      • 7 Drunk Driving
      • 8 Ice Cream
      • 9 Careless
      • 10 Bei Mir
      • 11 Lord
      • 12 Lazy River

      Underdogs & Thundercats

    • The Home Bartender's Songbook

      2011年06月06日リリース
      アルバム・11曲

      • 1 Pallet
      • 2 Satan
      • 3 Out Drinkin'
      • 4 Low
      • 5 Found a New Baby
      • 6 My Babe
      • 7 Moten
      • 8 Glory Land
      • 9 Evening
      • 10 Saaan
      • 11 Come Home

      The Home Bartender's Songbook

    • Hound's Tooth

      2008年12月30日リリース
      アルバム・11曲

      • 1 My Life Will Be Sweeter
      • 2 Clarion
      • 3 If the Sea Was Whiskey
      • 4 Bill Baily
      • 5 Dandelion
      • 6 The Millenburg Joys
      • 7 Just a Little While
      • 8 Please Don't Let Me Go
      • 9 My Bucket's Got a Hole In It
      • 10 Bie Mir Bist Du Schöen
      • 11 Comes Love

      Hound's Tooth

    • Alice McNulty

      2008年03月24日リリース
      アルバム・12曲

      • 1 Brooklyn of Old
      • 2 Brooklyn of Old (Intro)
      • 3 What's the Use of Living Without Love
      • 4 Tishomingo Blues
      • 5 Careless Love
      • 6 The Regal Key
      • 7 The Old Rugged Cross
      • 8 Moten Swing
      • 9 Alice McNulty (Sings a Song)
      • 10 South
      • 11 Dandelion
      • 12 Blue Nature

      Alice McNulty

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