Rancid

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    Rancidランシド

    90年代を代表するポップ・パンク・バンドとして、間違いなく語り継がれるであろうランシド。世界中のメロコア・キッズ&ガールズの口から彼らの名を聞かないことはない! というほどカリスマ性を帯びている。
    そんな彼らの誕生は、すでに伝説化している前身のスカ・パンク・バンド「オペレーション・アイヴィー」に端を発する。ポップなメロディとスカのテイストを絶妙にブレンドしたB級の香り漂うパンク・ナンバーが圧倒的な支持を受けたが、「成功を収めると共に嫌気がさした」と言い放ち、わずか2年で終焉。オペレーション〜に在籍していたティム(vo&g)とマット(b)はスカ・パンクをかなぐり捨て、ストロング・スタイルなパンク・ロックを呈示するため、友人であったブレット(dr)を誘い91年にランシドを結成する。そして翌92年、デビュー・アルバム『ランシド』のリリースによって新たな音楽性をブチまけた。荒ぶれた空気が漂う中繰り広げられる、光り輝くポップなメロディ、必要最低限の音で構成されるナンバー、ソリッドでキレのあるバンドのアンサンブル——そのどれもが、まるでリスナーに真正面からの勝負を要求しているような力強さだ。その後、ラーズ(g)の加入を経て、作品を重ねるごとに楽曲の深みも増加、アッパーのみならずミドル・ナンバーも披露し、パンク以外のスカ/レゲエ/ロカビリーにもアプローチをみせた。
    こうした経緯もあって彼らを「クラッシュの焼き直し」と唱える声も少なくはないが、音楽至宝に対するランシド流の純粋なオマージュと言ったほうが正しいだろう。しかし、00年に入ってリリースされた『ランシドV』は、原点回帰とも呼べるストロング・スタイルなパンク・アルバムとなり、賛否両論を呼んでいる。

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