ジェフリー・コマナーの3rdアルバム『ア・ルーモア・イン・ヒズ・オウン・タイム』はイーグルス人脈が参加した注目作!
70年代初頭からジェームス・テイラーやキャロル・キングらに触発され、アメリカではシンガーソングライター(以下、SSW)が激増することになるが、それらの重要作でバックを務めるスタジオミュージシャンにも大きな注目が集まる。いつしか主役であるはずのSSWは知らずとも、ジャケット裏に記されたバックミュージシャンにお気に入りの名前があれば買うという本末転倒がレコードマニアの日常茶飯事であった。今回取り上げるジェフリー・コマナーの『ア・ルーモア・イン・ヒズ・オウン・タイム』はまさにそんな一枚だ。ネットもケータイもない76年当時、本作の主役であるコマナーのことなど誰も知らなかったが、イーグルスからドン・ヘンリー、ドン・フェルダー、ジョー・ウォルシュ、ティム・シュミットが参加、他にもJ・D・サウザー、トム・ケリー(フールズ・ゴールド)、アル・クーパーといった興味深い面子が裏ジャケットに記されていたから、本作を輸入盤専門店で購入した(当時、日本盤ではリリースされなかったため)人は少なくないだろう。本作は話題性だけでなくコマナーのソングライティングが素晴らしく、見事な傑作となっている。