不世出の音楽家・加藤和彦、誕生日に初の作品集リリース
トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代
1960年代以降、日本の音楽史に大きな影響を与えた不世出の音楽家・加藤和彦による初の作品集『The Works Of TONOVAN ~加藤和彦作品集~』が5月22日にリリースされることが、加藤和彦の誕生日である本日3月21日(木)に発表された。
日本のロック・ポップス黎明期から時代を先取りした革新性や音楽性は、今なお世代を超えて多くの人々に影響を与えている、不世出の音楽家・加藤和彦。
1965年、当時大学生だった加藤和彦が北山修らと結成したザ・フォーク・クルセダーズは、シングル『帰って来たヨッパライ』で1968年に開始されたオリコン・シングル・ランキングで史上初のミリオンヒットを記録した。ザ・フォーク・クルセダーズ解散後にはソロ活動を経て1971年にサディスティック・ミカ・バンドを結成。1975年には当時としては画期的となるロンドン公演を成功させた。さらに1971年には現在でもスタンダード曲として愛されている「あの素晴しい愛をもう一度」を“加藤和彦と北山修”名義で発表。ミカバンド解散後も自身のソロ活動に加えて、吉田拓郎や泉谷しげるや竹内まりやなど数多くのアーティストのプロデュースや楽曲提供などで活躍をした。
5月に全国公開されるドキュメンタリー映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』は、生前に髙橋幸宏が加藤和彦に寄せた想いから企画が立ち上がり、日本初のミリオンヒットを生んだザ・フォーク・クルセダーズ結成秘話、サディスティック・ミカ・バンドの海外公演やレコーディング風景などを交えた貴重映像に加え、日本のポップスの金字塔とも言える“ヨーロッパ三部作”に隠された逸話が描かれている。
そして不朽の名作「あの素晴しい愛をもう一度」を新たにレコーディング。そこには、さまざまなジャンルのミュージシャンで紡がれ、進化し続けるこの楽曲の姿がスクリーンに映し出されている。同作の企画・監督・プロデュースは、『SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬』(2018)、『音響ハウス Melody-Go-Round』(2020)を手掛けた相原裕美。
そして加藤和彦の誕生日にあたる3月21日に、2枚組CD『The Works Of TONOVAN ~加藤和彦作品集~』が映画公開に先駆けて5月22日に発売されることが発表された。このアルバムには映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』に登場するザ・フォーク・クルセダーズやサディスティック・ミカ・バンドやソロ作品、さらに加藤和彦がプロデューサーとしてかかわった数々の楽曲を収録。ドキュメンタリー映画のサウンド・トラックという枠組みを超えて、稀代の音楽家である加藤和彦の足跡をコンパイルした初めての作品集となるアルバムとなる。
ボーナス・トラックには映画『トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代』のために、きたやまおさむを筆頭に、高野寛、THE ALFEEの坂崎幸之助、高田漣、坂本美雨などによって新たにレコーディングされた「あの素晴しい愛をもう一度〜2024Ver.」が初収録される。さらに1973年4月に神田共立講堂で行われた極めてレアな加藤和彦のライブ音源も収録予定。
稀代の音楽家である加藤和彦が遺した多岐にわたる楽曲の数々を、改めてこのアルバムで堪能できる作品集に期待が高まる。