カムズ

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    カムズカムズ

    82年2月に結成。メンバーはチトセ(vo)、ナオキ(g)、ミノル(b)、マツムラ(dr)。
    精力的にライヴ活動をしていき、初の音源発表は82年収録のライヴ・コンピレーション・アルバム『Outsider』だ。そして83年、<DOGMA>から12"EP(ミニ・アルバム)『No Side』をリリース。当時日本のハードコア・パンクの中で、アルバム・サイズの単独作を出したのは、GISMとカムズだけだった。しかし『No Side』発表後しばらくして、カムズは(一時)解散してしまう。その後、ミノルとナオキはリップ・クリームで活動し、マツムラはガスタンクでドラムを叩く。しかし85年、チトセとマツムラを中心にして復活。<CAPTAIN>から翌年12"EP(ミニ・アルバム)『Power Never Die』をリリースする。その後ドラムが変わってバンド名をヴァージン・ロックスと改め、7"シングル「Shut Up!」をリリースしたが、それからしばらくして活動を停止する。
    当時、日本だけではなく世界的に見ても、女性ヴォーカルのハードコア・パンク・バンドは非常に少なかった。そういう稀少価値性もそうだが、あのころの日本のバンドの中でも群を抜くスピード感(当時のアメリカ東海岸のハードコア・バンドにも通じる)のサウンド、日本語をテンポよく吐き出す速いヴォーカルなど、後にも先にもカムズ以外にない個性だ。しかし音源が全く再発されておらず、現在カムズがオフィシャル盤では一切聴けないことは本当に残念だ。また再編後のカムズは、ハード・ロック色が濃くなったが、ダイナミックなロックとして楽しめる。ちなみに、チトセは、90年代に入りレチェッドを結成したが、しばらくして名前を聞かなくなった。 (行川和彦)

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